[tales/タイムカプセル・4]
これまでのお話はこちら↓
(1)(2)(3)
(4)
どんな動機かは知らないが、ヒステリーまがいに食糧の備蓄を宇宙へ流してしまった……その事実が生活班から外へ漏れることはなかったが、戦艦において生命を脅かす一級の重罪であることには変わりない。
島大介と森ユキの嘆願にもかかわらず、下された処罰は『監禁』――決して軽いものではない。8日間の営倉入り――これでも10日のものが2日減じられた……というのはヤマトは戦闘空域を航行しており、いつ緊急事態が発生するかわからないからだ。のんびり犯罪人を監視している余裕は、本当なら、ない。
それを告げた航海長の前でも、いまさらじたばたしたって仕方ないわね、という風で、ふんと横を向いただけ。
いくらかは事情説明を受けているのだろう戦闘機隊長――戦闘班副班長を(南部とともに)兼ねている加藤三郎が引き連れにきて、ヤマトにこんな場所があったのか、というような艦底に近い、艦尾の一室に閉じ込められた。とはいえ窓もあり、ビデオスクリーンやマイクロチップもあり、部屋から出られないことを除けば賓客と変わりない。
「入ってろ」
がしゃんと、戸が開けられ、扉を背にしてその小さな部屋に未祐は放り込まれた。
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どんな動機かは知らないが、ヒステリーまがいに食糧の備蓄を宇宙へ流してしまった……その事実が生活班から外へ漏れることはなかったが、戦艦において生命を脅かす一級の重罪であることには変わりない。
島大介と森ユキの嘆願にもかかわらず、下された処罰は『監禁』――決して軽いものではない。8日間の営倉入り――これでも10日のものが2日減じられた……というのはヤマトは戦闘空域を航行しており、いつ緊急事態が発生するかわからないからだ。のんびり犯罪人を監視している余裕は、本当なら、ない。
それを告げた航海長の前でも、いまさらじたばたしたって仕方ないわね、という風で、ふんと横を向いただけ。
いくらかは事情説明を受けているのだろう戦闘機隊長――戦闘班副班長を(南部とともに)兼ねている加藤三郎が引き連れにきて、ヤマトにこんな場所があったのか、というような艦底に近い、艦尾の一室に閉じ込められた。とはいえ窓もあり、ビデオスクリーンやマイクロチップもあり、部屋から出られないことを除けば賓客と変わりない。
「入ってろ」
がしゃんと、戸が開けられ、扉を背にしてその小さな部屋に未祐は放り込まれた。
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