fc2ブログ
2011_12
30
(Fri)20:01

晦日ですね。

 さすがに青山・246も森閑としている。
 お昼間、人通りも車どおりも少ないです(p.m.1:30ごろ)。

 早く終わらせて家に戻んないとなー。と思いつつ、カイシャでやることまだたんまりあります。年賀状の印刷もカイシャでやる(<レーザープリンタなので)。個人事業主だから良いんだか大変なんだか(カイシャの年賀状ってことですよ)。自分ちのもついでに刷る。今年は写真が無いなー。
 いつも自分のは、正月明けてからゆっくり書いてます。年末はなんだかいつも忙しいかバタバタしていて。今年は年内に発送はできそうだなぁ。とか思うのですが、、、う~ん、せっかくのお休みなのに、やりたいことができないよぅ。

 ともあれ、3月の震災以来、ただただた走ってきたシゴトでしたが、少しいろいろ整理しました。資料棚とかはまだまだですけどね、来年に向け、がんばるぞー!

 静かな赤坂。昨日は深夜、このへんでファミレスでご飯。28日まではものすごく混雑してた赤坂界隈も、29日から急にガランとした。そらそーだ、最初の予定どおり、出国してたら、28日のひこーきだったのだ。なぜかといいますと、29日はメチャ込みだったからなんですよ。
 ユーロ・超安! これで行かないのもなぁ(;_;)。貧乏暇なしっていいますが、貧乏でかつ暇も無いので、今年はおとなしくこの辺にいて、普段できない仕事をしているあ。でございます。

 で。
 カレシがかわいそーに思ったらしく、二日ほどどっか連れてってくれる(つまり、おせち料理は作らなくていいんだなー。外遊か出張か旅行か、はたまた年越しジルベスターコンサートか、という年月を送っていると、おせち料理の作り方を、完璧忘れますね。ほんと、忘れました、はい)、というのですが。
 果たして、何時に出かけられることやら。
 夜中の運転ってけっこうたいへんだろーに。 
 宿は大丈夫なのか!? (まぁそのへんは抜かりないヒトではあるが)

それでは、皆さま、また明日。

綾乃@まだ会社
2011_12
29
(Thu)23:13

朝日のような夕日は、、、連れてないけど。

 タイトルは、ここの代表作品(の一つ)のパロディです(^_^;)
 私が最初に観たここんちの作品が、『朝日のような夕日をつれて』でした。…といっても、「'85」だか「'91」だかなんだか覚えていない。ホールも覚えていない。そのあと、『宇宙で眠るための方法』だの『天使は瞳を閉じて』だの観た覚えはあるし、K上さんにも90年代の初めくらいにお会いしてお話もしている(立ち話じゃないすよ)んですが、、、記憶は定かではない。2000年に入ってからは観てないなぁって感じです。

 10年ぶり興行だという【第三舞台】を観に、元町・中華街駅ほど近くのKAAT(神奈川芸術劇場)へ行ってまいりました。これすでに、東京公演も地方公演も終わっていて、ツアーど真ん中って感じなのでしょうか。
 KAATは小屋としては好きなホールで(芝居やミュージカルやオペラには良いと思われるつくり。アコの音響はわからないけど)、ただ、ちょいと遠い。年末でカイシャ終わってなきゃちょち辛かったなぁという時期です。

 今回「解散公演」だと言うてはりますし、たぶん彼らはそうするのでしょう。それぞれがもう活躍の場を持っているし、、、ただ私にとっては、20年が一気に返ったような舞台でした。

 要するに、私にとっては“同時代”の、唯一の演劇なんですねぇ。野田がいて、鴻上がいて、三谷がいる。三谷幸喜という人は天才だけども、出てきた時期はもう少し遅いような気がします。野田-鴻上が同時代っていうか? これも少しズレるのかなぁ。
 野田さんは、オペラの演出なんかもされていて(何度も書くんだけど、新国立の『マクベス』は本当に素晴らしかったんですよぅ)、メジャーな演劇の位置にまで行ってしまった。なんとなくまだつながってなじみのある感じなんですが、第三…って私にとっては「あの時代」だったりもします。

 この間、さて初めてメジャーになってのちの「新感線」を観たわけで、私の演劇歴は、15年くらい、すっ飛んでいるんですね。かといってその間、何も見ていないかというと、そういうわけではないのですが。。。

                    ・・・
 タイトルは『深呼吸する惑星』。
 タイトルでおわかりのように、SFです。で、とてもとても第三舞台的なSFでした。ある意味、ぜぇんぜん、変わってないじゃんー、という懐かしさと。不変のものってすごいなぁ、演劇みたいに具体的なものを描写する芸術でも、それってできるんだよなぁ、と妙なことに感心したり。
 変わっていない、一方、人はそれぞれに変化しているわけであって、もちろん、泥臭さは抜けていました。
 それに、その、“状況”まで取り込んでいってしまう脚本のうまさは相変わらずで、今と過去、未来と現在、それの対比がすごい。そうしてネット=blogやその他、が小道具としてうまく使われていたかと思うと(あの頃は、携帯電話さえ一般的ではなかったですからね)、それが時空間を飛ぶツールになったりもする。面白い仕掛け。

 まだ上演中ですし、これから福岡公演までまだ半月以上あるようなのでネタバレは避けますが。見ておいてよかったなー。一気に2時間と少し、楽しめます。休憩なしだけど(笑)。

 舞台の作り方がまたうまいわ。
 細かく場面が移り変わる、こりゃ舞台スタッフたいへんだよな、の切り替えもだし、いろんなところで……あぁ、此処が最初に始めたこと、たくさんあったような気がした。それに気づいた。

 冒頭のロボットダンス(<と私たちは呼んでいたんですが、今回は人間だったのでロボットじゃないけどね)で、思わず泣きそうになりましたが。。。相変わらず、引き込む力は抜群だと思ったし。

 劇場の芝居って、普通にダンスが入る。これっていつごろからそうなのかな? 60年代くらいまでは、そんなことなかったような気がするんですけどね、いかがでしょう(私は演劇の歴史には詳しくないので)。第三舞台は、最初からそれをやっていたような気がするのね。
 (最初から最後まで走り回って、しかも不条理で終わり。)
 当時、そんな風に言われていたような気もする。

 もちろん、新感線とかに比べれば動きはおとなしいし、ということは現代演劇のほかのに比べればおとなしいってことですわ。しかし人目を惹きつけるダンスっていうのが身上でしょう。手の動き、スピードを変える、それと織り込まれるストップモーション、人間的/非人間的な動作の切り替え。これがまた好きなんですよね、私。
 (あ、でもカモメのダンスが素晴らしかったでございます<ここだけちょいとネタバレ、勘弁)

 間、で笑わせる、というか。落語や漫才にあるような力学も取り入れて。笑いっぱなしで、ほんのり苦い、という。すごいなぁと思いながら見ました。
 やっぱり客席の客層は広かったです。

 観られて満足だったので(^_^)。感想はやめておこーっと。たいしたことかけないですし、「面白かった」。まだチケットがあれば、この稀有な機会に、是非観ておかれることをお勧めします(興味があればですが)。 
2011_12
27
(Tue)22:52

久しぶりのオーケストラ♪

 いったい何か月ぶりに楽器を開いたのやら。
 レッスンにも行きたいのですが、ううバッハとかも弾きたいよぅ(;_;)と思いながら、なかなか進んでいません。でも、地道にレッスンするのも好きなんですけどね。

 ともあれ、オーケストラに久しぶりに顔を出せました。
 とってもご無沙汰していても責められなくて歓待されるのがここの良いところだなぁとしみじみ思う。外は寒いですが、中はあったかかったです★ でも、弾けないのって悔しい。なんでかってと弓順がついてないからだよ(爆)。初見はかなり強いし、もう仕事で勉強はしまくってる曲だし、、、どんだけ細かくスコア持って何年付き合ったかわからない曲なんですが、、、弾くとなると、案外弾けないもんですねぇ(<当たり前や)

 それでも、会社も今日で仕事おさめでした。
 大掃除して、「お疲れさま」して、まぁぢつは資料その他が片付かなかったので、会議室に放り込んであって、私は明日、地道に一人で分類・整理をしますが(泣)。ううう、寒いだろうな。
 でも、大過なく1年が終わり(って3月から今の仕事を始めたことを思うと、けっこう感慨深いですね)、次の年を迎えられそうというのは嬉しいことです。いったいいつまで自営業なんて、暮らせるのやら。一寸先はわからない、だからがんばり続けなきゃならん、というのはけっこうしんどいですぜ。しかしわれわれの世代は「休めない」ことになっているようです。おいしい思いをしているのは上の世代で、若い方はなんだか気力はないし(守ってやらんと何にもできないみたいですな)、どうないしてくれよう。ただ、この年末でちょっとずつあちこちと飲んだりしゃべったりもしたのですが、30代前半くらいの人々はけっこう元気もあって、頑張ってる人たちもいるもんね。あとは10代後半とか20代前半のひとびとにも元気をいただいています(いや、けっしてその間がどうこうというわけではないのですが。単に合わないだけかもよ)。

 ふだん年下のひとびとと付き合うことの方が多いので、同世代より上になってしまった仲間たちの、気力減退には泣かされます、ほんと。40代くらいまではいいんですけどね、なんだか男のコ(?)たちが元気ないぞ。元気ないだけならいいんだけどさ、すねたりひがんだりして仕事や家族に影響与えるの、やめようよ(-_-)。まぁいいけど。

 ということで、若手に元気をもらいつつ、なんとか年内にいろいろ終わるかなー。
 お正月くらいはゆっくりしたいなー。
 あーでもこれだけユーロ安だったら、、、航空運賃がこぉんな高くならなかったら三日くらいだけでも海外逃亡するのになぁ、、、くくく悔しい(;_;)。

 さて、オーケストラで弾いたのはチャイコフスキーとモーツァルトです。寒い季節におチャイコさんはよく似合う♪ ではまた。
2011_12
26
(Mon)00:05

わ~い(^_^)♪ お買いもの

 さて、元気が出ない時に、なにをするかというと「お買いもの」すると元気が出ます(笑)。
 いやこれは私だけか?
 赤字で書かれた「s・a・l・e」なんて文字には弱いのよね。。。

 まぁ本格的に、軽装で街へ繰り出すのはド年末のこととして、夜、ふっと思い立って、ヨ×バ▼カメラへ。やっぱり買ってきたもんね>Dreamwaver Win 7で動くやつ。
 ついでに、共同本で懸案になっていた、ソフトのバージョン問題も解決してしまおう。。。といってもなぁ。デザイン・ソフト、高いからなぁ。

 でもま、いっか。と思って行くと、二重にお買い得。閉店間際の15%引きってのもあったし。うふふ。
 で、ですね。
 結局、CS4なんてものはすでに存在していない。それはわかってんですよー、へん。私のMacのは、CS3でございます。だってだって。仕事先、まだみんな3のとこ多いです。印刷所だって3と4の併用ですよ? でもって、12月いっぱいなんだな、これが5ってやつが。いや現在、普及タイプは5.5でございます。どーせいっちゅうねん。

 グレードアップは前回来た時に、買おうと思ってやめたんす。手を出さなくてよかった。
 というのは、CS3と、この単体版だと併用できるからなのである。これまでの作品全部、読めなくなったら困るもん。結局、パッケージでも、えへへの「アカデミック・パック」というやつで、これってずるでしょ? がっこの先生とか学生なら安いんだよ♪ 申請の必要があるんですが、とりあえず確保。

 で、目的はWin版の方のDreamwaver、、、こうやってつくづくMicrosoftが嫌いよね、あたし。

 さて、家で表組が組めるようになって、無事、Indexを作れるようになるだろう、、、これはたぶん簡単に。
 ところが、この際だと思って、「レッスンbook」を買ってしまった。これで作るとなんだかwebが美しいぞ、、、ということで、またぞろ現在ウェッブ上にあるコンテンツを作り直したくなってきたんだなー。いま、探しにくくて、自分でも、その時期すぎるとわかんないんですよね。再構成するか?
 1か月くらい仕事しなくてよけりゃ、やるんだけど。
 んなこといっていると、また1月10日も過ぎると手もつけなくなってしまって、2月末まで放置。そのころには最初考えてたことなんて忘れちまって。。。ってことになりかねない。

 さて、どう活用したもんだろう?
 と考え込む今夜でありました。

 でもまぁ、うれしいな(*^_^*)(>反して、懐はさびしい。別にボーナスとかには縁のない身分だし、、、しくしく)

2011_12
25
(Sun)19:46

Xmasケーキの行方

 閑話休題、でございます。

 もう2章でお終い、なのですが、できればこの三連休中に、ウェッブの方を作りたかったですよぅ(;_;)。昨日はなんだかイレギュラーな日でして、それにエネルギーをとられて、何もできませんでした。本だけはやたらと読んでいるのですが、それがご飯代わりということなんでしょうか。

 今年は気分がXmasにならないのですね。
 何故かってと三連休だからでしょうか? 矛盾してます。。。

 あぁわかった! webで企画をやらなかったからだ!!(<ををい)Xmasのお話も書いていません。わはは。いや、書きかけのも仕上がっていないですね。いやもう本当に、文章書く気力なくなっていました、その数日前まで、あんまりキツかったんで。

 ところで、それでもなぁ。やっぱ少しは気分出したいじゃないすか。
 「新月」でやろうと思って、あることを考えたのですが、なんと現在、自宅でindexが作れない。ポトスちゃんの「宇宙図書館」では、とても素敵な長官が半裸で微笑んでおられますが、これも自宅からは見られません。
 Windows 7!! おめーは何の恨みがあるんじゃ、わしに。

 さて、そーいうわけで、二つとも企画倒れたワタクシですが、25日当日の本日、仕事場へ来ており、短い時間ながらちょっといろいろやってみております。間に合うかなー。
 明日は飲み会、明後日はオケ、明々後日は芝居、その次は飲み会、、、そのあとは、東京におりませんがな。
 う~む。

 ウィーンの灯は遠いなぁ。。。いいなぁ。ドイツ語の響きが懐かしい(そのくせここんとこ立て続けにドイツ語で話す機会があって、なぁんなんだかな、と思いまして)。
 なんか上がったら、「よかったなぁ」と思って、お読みくださいませ(_ _)。

                    ・・・
 ここんとこは時間があれば、「共同本」の作業をしております。
 本にするとなるとけっこう細かい決め事があるもので、「次に会ったときに、これとこれとこれも」相談しないとなーなんて思いながら、手前勝手にやっておりますですよ、はい。

 昨日、Xmas Eve。
 不幸な出来事で、7時間ショスタコーヴィチ漬け、の恩恵に浴せなかったワタクシは、半ばヤケになっており。
 それで車で拾いに来てくれた彼氏がいいました。「Xmasだっ! チキン食べにいこうっ!!」Xmasでチキン? まぁ七面鳥→チキン てことに日本ではだいぶなっているようですし、あちこちで足つき鳥さんも売られておりますが。はい、どこへ?
 「●きよ×」---おい。

 この、「あ▼○し」は、ですね。福井県人なら誰でも知ってる(東京の人でも知ってる人は多い)ヤキトリチェーンでございます。わりかし近所にありましてね、お気に入りの店です。オフでも使ったことあったよな。
 確かに、鳥ですよ、鳥でございますけどね?
 ヤキトリと、Xmasのチキン(もとい七面鳥)の間に、何か、関係があるのでしょうか???

 はなはだ疑問でしたが。

 まぁ旨いのでいいとするか。

 ところで、カウンタに座って、言葉少なにヤキトリを堪能していた我々でありましたが、隣の兄ちゃんねえちゃんの会話が面白くて、つい、聴いてしまったのはナイショです。どういう関係だ??というのが最初の疑問(当然、店内はカップル率はしごく低くて、いたのは熟年カップルくらいかな。男1人、男同士、若い女同士、グループってとこで、若そうなカップルはそこだけでした。まぁ焼き鳥屋だしね)会話を進めるうちに、どうやら、友だちではあるが、憎からず思っているかもしれない関係らしい。で、2人は片端から共通の知り合いに「メリー・クリスマス」の電話をかけていくのですな。その合間に見える、互いをけん制しているらしい会話が面白い。まぁ20代前半というわけではないし、わりあい落ち着いていたし、騒いでいるわりには、他の客へのこころくばりや礼儀もきちんとしていたので、好感度高かったんですけどね。うまくいくといいね(^_^)。

 あとで店を出たら、不機嫌なのかな? と思っていたわが連れ合いも、その会話に聞き耳を立てていたことがわかり、「似たものなんとか」という不吉な言葉が胸に巣食ったけど、、、まぁいいや。
 実はどうやら中学校の同級生同士だった模様。ごく最近、同窓会があって、十数年ぶりに会ったとかじゃなかったのかなぁ。そんな気がしました。

                    ・・・
 その飲み屋街は生活の町でもありまして、小さなお菓子やさんも結構あります。そこでXmasケーキを調達するわれわれ。そういえば、去年も此処らで買ったなぁと思う。
 思うんですけどね。
 店の前で売り子さんしているヒトビトモですね。若い女の子で、サンタの格好してXmasケーキを売ってる人たちって、皆、一様に元気でかわいいですね。楽しそうに売ってる。シアワセのおすそ分けって気分になってきます。美味しいですよ、って本気で言ってるのが気持ちいいですね。
 寒いのに足出して大変だなとか、こんな日にバイト(だか社員だか)ってのも大変だろうけど、逆にいいのかもしれないねとか思ってみるけれど、たいてい、ちょっと雑談して買うのが私もカレシも好きです。

 本当はブッシュ・ド・ノエルにしようと思ったんだけど、そういうのは、わりと本格的なパティシェの作ったのじゃないと旨くないんだなこれが。なので普通のホールケーキ。なかなか美味でございました(_ _)。

 ということで、 Merry Xmas !! なのでございます。皆さま、よいお年と、新しい、希望のある2012年でありますように。
2011_12
24
(Sat)10:31

「出発--ほんの少しのすれ違い」(3)

[2011.12.23のアーティクルの続き]

= 3 =

 その日、島大介は珍しく少し遅くなって戻ってきた。

連絡は入れていたので(これも島【が】心配だから)、それも承知だ。
(あまり早く温めすぎないようにしなければならないのですね…)
それも計算し、さて何時ごろ戻るのでしょうといろいろ考えて工夫するのも楽しい。
 もちろん、帰ってくるのを心待ちにしている気持ちに変わりはないが、テレサは島が何を鬱屈しているのかも理解(わか)っていた。――島自身は、見せていないつもりだったのだろうが。
(一人で悩まないで、島さん――私は、此処にいる)
テレサの心の想いが聞こえていたか、どうか--。

 「わぁ、旨そうだなぁ」、と部屋に入った途端、鼻をひくつかせてくん、と匂いを嗅ぐ。なによりも部屋の中で煮物が煮え、サラダが並び、そんな風景が【幸せ】だった。
 「テレサ――」
「あら」
きゅ、と振り向かせて抱き込まれ、頬にキスされてぽぉと赤くなる。
「島さん――あ。大介さん、お食事に、しませんか?」
「あ。ごめんごめん――お腹空いたろ? 待ってなくて先に食べてていいんだよ」
「……そんな」
少し赤くなってもじ、っと見上げる顔がとても愛しい。そうだよな、自分と食べたくて慣れない台所仕事をして作ってくれたに違いないんだから。
 これまではパッケージ宅配が多かった島たちである。もちろん、テレサは料理を少しずつ覚えていたが、それをメインにするつもりは彼にもなかった。島が食事を作ってもいいのだが、そういう日もあった。ただただ守っていたつもりが、少しずつ、買い物を覚え、店で購入したものが食卓に出る日の割合が増えている。

 [だから心配いらないって言ったろ?]

 親友殿の声が頭の中で響くが、うるさい、だまれ。と黙らせておいて、島はテレサを包み込むことに集中した。
「し、しまさん--あの。お食事……」
「うん」
「あ、の……しま、さん?」
「うん」
「あら……」温かい手と腕。5月とはいえ、この日は少し寒かったかもしれない。


 素材はたくさん揃った。しばらくはこれを順番に使っていろいろ作ってみましょう。
(楽しいわね)
と、テレサは島が出かけた部屋のキッチンで、野菜を見ながらそう思う。
メインとなるものを決めて、メニューを決めたら、それに足りないものを1品、買い足して何か作る。惣菜はほかのものを使ったり、前夜の残り物や買い置きを回す。
 地球人が普通にやっている“生活の料理”――テレザートでもそうだったのだが、特別な育ち方をしたテレサはそれを知らなかった――というものを知っていくのもまた、一日一日地球の人間になっていくようで、彼女はそれを楽しんでいた。
 キッチンで野菜を眺めてにこにこするテレサ。
 ……ひとが見たら、ちょっとヘンかもしれなかったが。


 島大介は一瞬の困惑ののち、「はい、了解しました」と机の隅にあるモニタに敬礼して答えていた。
 はぁ、と小さくため息をつく。
 「島さん、お呼び出しですか?」
同僚がそのため息に気づいたのか、からかうような目を向けてきた。
「……あぁ。これから士官食堂だそうだ」
「へぇ?」と同僚は感心したような目を向けた。退庁時間間近である。「なにか良い話があるんじゃないですかね。うらやましいことです」何の気なしにそういわれて、あぁそういうこともあるのかなと思う島である。
「いやいや、わかりませんよぉ? 島さんは早く帰ってコイビトとお食事したいんですよね」別の同僚がからかい、そうだそうだと囃すヤツもいて、「な、なにをバカな」と少し顔を朱(あか)くするも、別に機嫌を損じたわけではない。そんなことは同僚たちもわかっているのである。まぁでも士官食堂で接待ディナーなんて、めったに無いことなんですから、ぜひ土産話聞かせてくださいね、と最初の同僚が言って、頷きつつも複雑な心境になった島であった。

 テレサは(珍しく)島からの連絡を貰って、ふぅ、とキッチンの椅子に座りこんだ。
(まぁ、そういうことも、あるわよね)
肘をついて少し考え込む。
(残ってしまうわ――どうしましょう)
そうなのだった。食事を作ると、急な用事が入った時に、余ってしまうこともある。
そんな当たり前のことに気付いたのだった。
 ぎりぎりまで待って、それから温めたり焼いたりすればよい、ということに改めて気づいたテレサは、一つお利口になった、ということで満足することにした。

 ここで誤解してはいけないのは、テレサは島が急用で、用意していた食事が一緒にとれなくなったから怒っているわけでも悲しくなったわけでもない、ということだ。「そういうこともあるのね」と事実として受け止めて、満足している。そういう予測できないことも面白いのである。
 この点、島も誤解していて、画面の向こうでは済まなそうに謝り、かえってテレサの方が心配になったくらいである。にっこり(本心から)笑って、「楽しんでいらしてくださいね」と言うと、彼は少し安心したような笑みを見せたが――お仕事なのでしょうから、“楽しんで”はヘンだったかしら? と考え込む部分も少しズレているテレサだった。

 さて、どうしましょう。
 ともあれ、冷めないうちに自分の分は片づけることにした。

(4)に続く
2011_12
23
(Fri)00:05

「出発--ほんの少しのすれ違い」(2)

[2011.12.22のアーティクルの続き]

= 2 =

 「え? これが皆、食べられるのですか?」

 数日後。その日は良いお天気である。
「あぁそうだよ。煮ても焼いても美味いから、やってみな」「はい」テレサはそう言って、珍しそうに商店街のいつもの店頭で、山から採れてきたばかり、というような植物を覗き込んでいた。
 あまり人通りが多くない時間帯を選んで、商店街へ出かけていく。通常の日用雑貨や缶入りのものなどは良いスーパーがあるので、島につれていってもらい、棚の配置を覚えてそれで済ませているが(それも1週間に一度行くか行かないかで、めったに一人で行くことはなかった)、この商店街のお店にはけっこうな頻度で出かけてきていることを、実は島はさほどきちんと把握しているわけではない。
 テレザートに居た時のように、宇宙の様子をウォッチングして1日祈りを捧げているわけじゃなし、勉強する、といってもそう何時間もできるわけじゃなし。テレサの高い知能は、あらゆることを吸収し、考えることにたいへんに向いているため、何か目的があれば別だが、現在はさほど熱心に文献を読んだり何かをマスターしようとするような興味は持っていない。それよりも“地球での生活をマスターする”方に重点がある、と思い決めているのだ。洗濯はバッシュマシンがほとんどをやってくれるし、掃除も狭い官舎、しかも物も少なく人もいない部屋などあっという間。要するに、暇なので。
 商店街への往復は、良い気分転換になったし、いろいろな知識で覚えたことを実際に当てはめてみたり、人と話をすることの良い訓練になる。そしてまた、このように新たな発見が毎回、あるのだった。
 「姫さんの国じゃ、四季ってもんはないのかい?」
八百屋のおじさんはテレサが比較的よく話をする一人で、子どものように目を輝かせて野菜を眺めるのが楽しいらしく、いろいろ教えてくれる。果物に関しては故国のものと近いものがけっこうあるらしく(色や形は違うが)、野菜は地球独特のものだ。食材に関して “自然のまま”を売りにしているこの店には、店頭で土のついた筍や新聞紙に包んだアスパラガスなどが見られて、テレサも楽しい。
「どれが、おすすめでしょうか?」
少し首をかしげてゆっくり話す調子が上品なのと、その雰囲気から、彼女は「姫さん」と呼ばれていた。官舎住まいなのは知られていたので、軍関係者だというのも噂になったが、遠い国のお姫さんなんじゃないか……という、当たらずとも遠からずの噂の方が信憑性があったようである。
 「そうさなぁ……どれも、うまいよ。あんたのイイ人は野菜は好きかね?」
「いい人?」きょと、と目を見開いてテレサは八百屋のおじさんのごま塩頭を眺めた。
「え、そらぁ。旦那さんとか恋人とか、そら。一緒に暮らしてんだろ? いつも幸せそうじゃねぇか。なんだな、いろいろワケアリなんだろうけど、いい人に見つかってよかったな」――知らないというのは恐ろしいもので、おじさんの直観はほとんど当たっている。テレサは「えぇ」と本当にうれしそうに微笑むと、八百屋のおじさんもよかったな、といってまた笑った。

 結局、大幅におまけしてもらい、たくさんの野菜をカゴに入れて帰ろうとしたら、「野菜だけじゃだめだよ」と向かいの魚屋さんに呼び止められ、まだ魚料理はできないテレサはそれなら、と口を出してきた肉屋のおかみさんに料理のレシピまで教わって、満足して家へ戻ってきたのだった。


 アスパラガス、蕪、カボチャにキャベツ。さやえんどうにゴボウにゼンマイと蕗。筍とニラ。レタスとキャベツは迷ったけど、レタス(。どう考えてもいっぺんに食べられる量ではないが)。
 それから豚肉のブロック。
 さっそくキッチンに立って、夕食の支度にかかる。
 作り方などは大丈夫だろうか? だいたい八百屋の店先で聞いただけで、未知の野菜が使いこなせるのか? いろいろ覚えられるのか? 
いや。実は、おっとりしてどちらかというと“天然”に見えるテレサの記憶力は、コンピュータ並みだった。
5月の旬の食材をメインに、サラダと煮込みに分ける。作り方が簡単なのは煮込みね、と聞いた話を頭の中で組み立ててみる。意図しない限り、けっして忘れることは無い。

 この点では島大介は誤解していた。
 特殊能力――テレパシーやテレキネシスは再生の時にほとんど失われてしまったが、持っていた能力そのものまで失ったわけではなかった。この事実は佐渡と真田、そうして古代とユキらしか知らない。島も知っていたが、どうにも彼女を客観視することができず、本当に理解できているとはいいがたいのではないか。護らなければ、と思うあまりに見えなくなっていることがあるとすれば、彼の場合は【そう】だったろう。


3・へ続く
2011_12
22
(Thu)09:42

「出発--ほんの少しのすれ違い」(1)

【はじめに】
 「宇宙戦艦ヤマト」に興味のない方には、わからないオハナシかもしれません。基本、「ヤマト2」をベースにしたオリジナルの設定です。そういうのがイヤな方や受け入れにくい方はお読みにならないでください。
 また、私の書いたものには珍しく、本編を標ぼうしていません。ストーリーは完全に別物で、【テレサが生還しています】。島大介とテレサのオハナシです。

 なので、キャラ設定や、性格が、びみょーに本編と違いますが、まぁ違いをお楽しみいただければとも思います。
 さらに、このタイトルへのTryの、個人的テーマ「甘いお題で甘くないお話」から離れ、このシリーズのみ、べた甘ですので、ご承知くださいませ。

 詳細は、【こちら】をご覧ください。
 ちなみに、【16. 懐かしい髪の記憶】(黄金の髪の記憶=4月)の続きです。
・・・

= 5月 =


 島大介が宇宙(そら)へ帰らなければならない日が近づいていた。

 変だな。
 普通なら、“宇宙(そら)に帰る”のは、お姫様=かぐや姫の方だろうに。
自分の思いつきにクスりと笑った大介だが、現実には余裕など無い。その余裕の無さが思わせた皮肉だったろうか。
 そう考えて、ゾクりとした。
 宇宙へ戻る(かえる)、だって? 冗談じゃない!!
 その言葉に恐怖感すら感じる。

 地上の生活にも慣れた、といえるのだろう。
 一人で置いておいても大丈夫なようになったし、時折出かけていくご近所の商店街の皆さまとも親しくなったようだ。時々、驚くほどしたたかな面を見せるようにもなった。
 だが、やはり。
 テレサはいつも、官舎のあの部屋にいて――まるで夢のように其処に存在している。
 大介には、その感覚が抜けない。
 朝、出かける時や、仕事をしている間は忘れているのだが、帰宅時間になり、庁舎を出てから家にたどり着くまではやはり不安で、家路を急ぐのはいつものことだ。
 消えてしまうことなどない――現れた時と同じように、ある日突然、消滅してしまうことなどあり得ない、とわかっているのに、(本当に、そうか?)と疑ってしまう自分が居る。だからいつも。帰って、その姿を見、腕にくるみこまなければ、安心できないのだ。
 だが。

 テレサの方はどうなのだろう?
 閉じ込められるように此処に住んで、遠くへ出歩く自由もなく。
 そうして俺に囲われるように過ごしていることに、不満や、不安はないのか?

 それはまるで、テレザード(あのほし)に囚われていた頃と、同じなのではないのか。

 大介は自問する。

 だが、けっして、テレサ本人に聞くことはできない――と彼は感じていた。

 頷かれたらどうしたらよいのだ。
 それに対する答えが無かったからだ。テレサに“普通の生活”をさせるために、それは最低限守らなければならない決まりだった。外へ出し、自由に暮らすことや、一人解き放つことなど危なくてできはしなかった。彼女を列島から外へ出すことを、そこの支部へ移って暮らすことを考えなかったわけではない。たとえ金髪碧眼の人々の間に暮らしたとしても、その存在は異彩を放つだろうことは、大介には確信を持っていた。贔屓目ではない――自分ですら、一目で虜にしたほどの美貌と、なによりも特別のオーラ、市井のものではない雰囲気は、覆い隠すことはできないだろうと思われたから。


 「お前それさ、過保護」
酒保に珍しく飲みに行って、親友殿は椅子にのけぞるように凭れると、そう言ってがはは、と笑った。
「超過保護で、超らぶらぶ、ってこと。お前が目を離したくないだけなんじゃないの?」
この親友殿は、人の感情の機微に疎いとか、男女のことに関しては朴念仁だとか言われてのほほん、としているが、案外鋭い。--当たり前か。じゃなきゃ、いくら“伝説”の男だといっても、この若さで艦長なんてやってられるわけはない。しかも、年上も多い部下たちにも案外慕われているのだ。
 この日は彼の婚約者であり、長官秘書でもある森ユキが、テレサに用事があるということで島の官舎に訪ねていくことになっていた。そういう布石もあって、ようやくの誘いに応じた大介なのである。……いやもしかしたら、この2人に乗せられただけなのかもしれなかったが。それでもいい、と彼は思うのだ。
「--だけどなぁ」ふぅっというような息を吐いて首を前に伸ばすと、大介は手酌で日本酒を口に運んだ。「――今日みたく、まだ“病院通い”しなきゃなんないんだぜ? 普通の女と一緒にできるかよ」と、ぶっきらぼうに、しかし棘は無く、大介は言って、やる気がなさそうに酒で喉を示した。
 「病院ったって、検査だけだろ? もうなんともないさ」親友殿は、相変わらず能天気な顔をしてひゃっひゃ、と笑った。「だから。お前が過保護にしてると自立できねーぞ? そうやっていつまでもお姫様扱いしてるっての、どうよ?」
「うん……」
ぶすっとした顔のまま島は横を向く。
 けっして不機嫌なわけではない。
 古代進の思いやりもわかったし、心配も伝わってきた。ユキと2人して、どれだけフォローしてくれようとしているのかも身に染みているつもりだ。

 要するに、自分の問題。
 なのかもしれなかった。

 「よぉ、島よ」
声の調子が違ったのでふと目を上げると、まっすぐな瞳が自分を見ていた。
「ん?」と顔上げて見返す。
「――あと、10日は無い。……わかっているよな」
こういう時、古代進は心中をわからせない。いや、言葉でなく、目と声音で語るともいえた。宇宙戦士の、軍人の、顔。その中にこもった心配の色が、何故か言われている方に罪悪感を持たせた。
「……わかってる。迷うわけじゃない」
大介はそう言って、言葉少なにまた酒を飲んだ。
ぽん、と肩に手が乗った。「……安心した」
だがその声は固い。あぁまた心配をかけているのだ、と大介は思い、そうしてまた彼女の黄金(きん)の髪を想った。

(2)へ続く
2011_12
22
(Thu)09:33

師走の風が吹く…(予告)

 この調子だと、いったいいつアップできるかわからないので、blogにとりあえず、分けて上げます>甘いお題之二十 の【19.】

 仕事の最多忙&納期はいったん終わったんだけど、いろいろてんやわんやで、ゆっくり落ち着いて仕事場に座ってる時間がないんですね。出先の会社にほぼ90%は居るわけですが、家に帰ると、こてん、と眠ってしまう。いやまぁよく寝るわ(笑)。
 そんなわけで5年ぶりに社会復帰しているものですから、世の中のことわりのごとき「忘年会」とやらもあったり、企画したりしております。
 世の中にしたがって、第九でも聴きに行こうかと思ったら、聴きたいプロは、なんか売り切れだし(爆)。あちこちのオーケストラに知り合いが出来ると、演奏してるとこみたいなとか思うじゃないですか。いやまぁ定期を聴きにいけばいくらでも見られるのでいいのですが。

 で、第九は諦めて「くるみ割り」。これのピットにいる友人と飲もうという企画をしているのですが、なかなか皆さん締切/納品/決算に追われていてつかまらない。今日の飲み会(pre打ち合わせ付き)なんて昨日、決まったんだもんね。
 あぁだれか遊んでくれないだろうか(笑)(<なぁんて、オーケストラの練習もせなならんので、さほど出て歩く時間があるわけぢゃないんですよ、はい)

 ということで、次から、短期連載で【19.ほんの少しのすれ違い】です。
2011_12
17
(Sat)23:49

生きてます。

 某所の真似してみました(笑)。同じ科白ぢゃ芸がなかろう?「元気です?」

 というのも、ようやく仕事が開けて、晴れて「年末突入!~」ぢゃい。まだゆっくりは寝られなかったのだけど、気分は爽快! ばたばた追われることもなく年末の予定と来年の企画をやってる、、、ってのは結構、幸せ♪ 溜りまくったヲタ活動も、この数日はとっかかれる。。。

 ということで、例の「ひみつプロジェクト」のみーちんぐ♪ ということで、「元気です星人」と会って、いろいろ画策しておりました。お互いに時間がないんだけど、仕事場同士が近いので、どっちかへ行って、やる。便利便利。…ということは、この数日は久しぶりに、【出先の会社】じゃなくて、【自分の仕事場】へ出勤しているのです(^_^)。あ~でもそうやってみてみると、PCの仕様が、「ヤマト仕様」になっとるんだぁ、うちのPCは。

 カイシャのも、自宅のも、ひととおり「イッテ」しまいましたので、皆、別の人にお取替え。本当はHDDの中のデータを救出しないと、たぶん私の近々の作品のいくつかはその中(>_<)資料もその中。ま、いっか?(<いくない、と今日、某さんにおこられた)
 ということで、仕事場のだけは前のままで、ここはさすがに三重にバックアップを取ってあるので、だいじょぶだと思うんだけどなぁ。探すのたいへんです。

                   ・・・
 共同本、順調に(?)進んでいますが。
 仕様が決まり、ページの割り振りが決まり、内容も決まり、、、ただ、ページ数だけが決まらない。はたして、どんだけになるか不明でございます。年末までになんとか決めたいと思うけど。
 それにな。まだ3本ずつ残ってるんだよね、お互い(笑)。

 ということで、明日あたり、【19】をアップします。間に合わなかったら、blogに載せるかも。(^_^)★
2011_12
16
(Fri)01:37

月食の朝

 こんばんは。
 超ご無沙汰してます(_ _)
いやぁ、年末ですね。

 ここのところ、あちこちの店とかホールに行くと、クリスマスの電飾がしてあって、「おお? おや? 世の中はいまごろクリスマスなのか?」と自分に疑問を持つのですが。。。なぜなら、私の頭の中では、仕事上、クリスマスは先月で終わっている。。。あぁそうか。そういうことよねー。
 世の中には季節を先取りして仕込む業種というのはあると思うのですが。
 それお思うと、個人的精神的に追っかけをしている某俳優くん。雑誌などに登場しているスタイルや髪形、とかが、「次の作品の」なので笑える。もしくは「前の舞台の」だったりして。しばらくは「着流しの長髪の時代劇」モードだったのが、最近は、ちょっと彼らしい感じ。その前はまるきり外人の不良だったもんなー。
 そうやって、常に「どこか自分でありながら常に自分以外の何か」である存在というのは不思議な気がする。ふだん付き合っている音楽家たちって、みなさん、どんな場所で弾いている人たちでも、自分以外の何物でもないので。演奏を聴いても、どれだけ誠実で作曲家の作りだしたものに忠実であろうとしていたとしても。それでも、その中に自分がいて、表現がある。
 俳優さんて、不思議な生き物なのですね、そういう意味では。

                     ・・・
 さて、ようやく12月な感じです。
 これから年末まで、一気にいろいろやっておかないと、たいへんな年末年始になります。

 本当なら、ちょっとおいしい仕事が入るはずだったんだけどな~。力不足ってことかな(泣)。ということで、国外出張はなくなって、もしかすると国外逃亡をするかどうか、はこれからの働き次第、航空券のチケットしだい、ということになりそうです。

 この間の月食の日。

 月がキレイでしたねー。
 みな、月食見たい。そう思いながらも「月食どころじぇねーだろ」という殺伐とした雰囲気の社内(つまり、全員中にいたんです)。
 某先生から送られてきたメールに、頭書きにそう書いてあったところ、「そんな場合ぢゃないだろぅ」と思わずツッコンダ同僚の気持ちもわからないわけではありません。……月を見ながらわがままを言うな(笑)。足元を見ろ。

 まぁいいんですけどね。
 結局、その日は、昼ごはんを食べに行けた人間も、夕ご飯を食いに行けた人間もいなくて、月食なんぞ見る雰囲気でも気分でもありませんでしたわ(笑)。
 明け方4時ごろ、車で赤坂を出て……連れが「うわぁ!」と声を上げる。なんだよねむいのによーと思ったら、「見てみて、あの、月!」と言われ、行く方向に見える月は。。。うわぁヤマトだよ!

 丸く、くっきりとした輪郭。さらには月の海も見える。コスモタイガー飛んでそうな月でした。煌々と輝いて本当に美しく、ちょっと静かになったわれわれであります。
 青い深い夜明け前の闇と、見事な月。それが見られたって幸せだよなー。
2011_12
07
(Wed)03:49

甘いお題之二十の同人本

 先般のアーティクルで、「ヤマパに出展(予定)」と書きましたが、なんでかってーとですね。人見知りな(<ほんまでっせ)私としては、何かイベント参加しないと、ヒトサマと顔を合わせにくい。ひとつには新月本06の残りも持っていってみようかな、、、というものもありましたが、一人じゃ心細いよぅ(;_;)。ということで、人を巻き込むのは基本です(<めーわくなやつ)。

 前回ヤマパでは、ヤマトのBGMを中心に、私設バンドで演奏なぞいたしました。おかげで新月本01の注文も、ヒトサマにおまかせっきりという、とんでもないやつでございました(_ _)。あの折、ご協力いただいた皆さまには大感謝でした。あの時は、ERIさん画による、カラーふろくカードなんかも売ったりして(<資金稼ぎのため)。

                ・・・
 さて、趣旨は、そっちではありません。

 実は、少し前から、悪巧みしておりましたのよ、おほほほほ。

 私が“古代進のイメージによる甘いお題”なんつー、柄でも好みでもないものに挑戦するハメになったきっかけの、「響鬼を語ろう」管理人・77maru77さま。彼女の発案で(なんだっけなぁ、たぶん文庫本のお手伝いをする過程でメールが飛び交っていて、冗談のように持ち出されたのを、私が「それ、いただきっ!」といって稼働したような気がしますが)、この、半分、共作のようになっている20本を、“一つの本にまとめてみようやないか”という企画が進んでおります(裏で)(_ _)。

 いつからか、お互いの作品にコメント付けあうようになったっしょ。あの頃から、実は動いておりました。
 せっかくだから本にするなら、皆さまのお目に留まる方がいいよね? ということで、良い時期にありました、「ヤマパ」。うん。

 これは、巨匠風文庫本ではなく、通常の同人誌版です。
 しかして、いくら1本が短いからといっても、各20本。…どんな本や(^_^;)。
 われわれにもまだわかりません。

 ようやくレイアウトが(ほぼ)決まって、体裁も決まって、少しずつ制作が始まりました。しかして! 問題は、まだ作品が完結しとらん!! あと2本ずつ残っているのを進めながら、本も作らなければなりませんので、互いに多忙の身としては、「配本【予定】」と、思いっきり言っておかねばなるまい(-_-)。
 そんなこんなものでも、お楽しみにしていただけるというのであれば、幸甚でございます。

           ◆  ◆  ◆
 タイトルはまだ決まっていません。
 単に「共同本」と呼んでいます。これから練ります。

 縦書き・横書きで、表からと、反対の表から、両方が表紙になります、という本です。77さん本と、綾乃本がくっついた形です。
 ただ、もちろん、すでにネットで披露しているオハナシを紙に落とすわけですから、そこには「有料」故のメリットがなければいけませんよね。
 すでに、ウェッブ上に掲載するものと、紙に載せるものでは、媒体が変わるだけでも変化があり、編集もせざるを得ない、という違いが(少なくとも私の方は)あったりします。77さんのも拝見しましたが、そりゃblogでは表現できない面白さがありますよ。

 それと。
 表紙に強力な絵師さまをお招きいたしました! じゃ~~ん>ERIさんです。もちろん、オアソビ感満載の、すっばらしー絵になることでしょう。

 これは「新月本」過去3冊でも必ずやっているのが、「ウェッブに載っていない話」や、「裏話」を掲載すること。要するにほかでは読めないものも掲載すること。
 今回もこれは、重要なアイテムで、けっこうなページ数を割く予定です。
 現在のところは、2人の対談とか、感想の付けあいとか(<けなしあいとか? 笑)。
 さらには、「おまけの1本」を考えています。……つまり、ネタバレしちゃいますと、21話ずつ掲載、ということになります。これにつきましては、詳細は本ができてからね、ということで。

 いつできるかまことに危ういのですが、ヤマパには間に合わせたいと思います。ただし、4月に校了しなかったら、配本はネットオンリーになるかもしれません(無理は禁物なのです)。そうならないように、がんばろっと♪

 それと、挿絵、募集中です(<おーわがまま)。もちろんERIさまにもお願いしておりますが、現在のお話をお読みになって、「絵、送りつけたろーやないか」とお思いになる奇特な方がいらっしゃれば、2人のうちどちらかにブログフォームからメールいただければ、とてもとてもうれしいです。キャラ絵、遊び絵も歓迎!
 (って、マジなような募集をしてみました★)

 ということで、77さんもよろしく(^_^)。
 皆さまも、よろしく★

続きを読む »

2011_12
06
(Tue)15:32

コメントのお礼

 本文、ありません。

 コメントへのレスポンスは[続きを読む…]から。





 ふん。サーバーの相性だか調子が悪いのだか(ホスト側か、うちかわかりませんが)、書いたものが全部消えてしまったんですな。この、くそ忙しいのに冗談じゃないぞ、まったく。
 ということで、下記に入れておきます。ご訪問いつもありがとうございます。

続きを読む »

2011_12
05
(Mon)00:50

ぎゃは、の2012年5月5日。

 来年2012年の5月5日。
 さて、何の日でしょう?

 ここを覗かれている方なら、大半が「ヤマパの開催日」と即答できるのではないでしょうか。

 2012・ヤマパ開催! と少し前に決まりまして、発表解禁日はいつですか、なんて能天気な質問をして、スタッフの方々を煩わせてしまいました。いまのところ、出展者として参加予定(なぜ「予定」かというと、ブースが限られている都合上、抽選になるからなのです)です。共同ブース借りて、ヤマト本を置きます予定です。

 まぁそれはいいとして。
 前回(2009年)は、ヤマトの音楽の演奏、なんてやって楽しかったです♪ 今回はなんだかタイトなスケジュールっぽいので、申し訳なくて言い出せませんでした。まぁ毎回、下手な演奏聴かせなくてもよかろう(笑)。ただするってぇと、われわれ「ヤマトの音楽を演奏する会」は、どこで演奏すりゃいいんだろうなぁ、本当は、メンバーが固定してきちんとセッションができるようになれば、ちっこい、30~40人とかで満員になるようなライブハウスとかでやってみたいと思っていますけれども。なにせ、相棒は来年帰国しちゃうし、もう一人の相方は激烈忙しい女だし。頼りになる人が2人、名乗り出てくれたのですが、相変わらず旋律担当がおりませんことよ。

 さてこの5月5日です。
 ラ・フォルジュルネ・オ・ジャポンの最終日、というのも決定!(<ってこれまだもしかしてオフレコ情報か?)。いずれにせよここ10年、GWは有楽町の国際フォーラム(<ヤマト復活篇の試写会やった場所です)通い。どこへもまるきり出かけられません。
 来年は、5月のド頭に平日が2日入るので、それでも世の中的にはかなりマシです。

 ふぉるじゅるねの最終日と重なる、という意味では、一昨年もそうでした。幸い、三日目にあたるその日は、すべての仕事を外してもらえるプログラムが組めたので、一つ、オイシイ仕事を諦めるだけで、なんとか他の日で済ますことができたのですが。果たして今年はいかがなものか。場合によっては、半日滞在、あとはお任せ、なんていう無責任なことになるかもしれませんね(バイトでも雇うか・笑)。


                     ・・・
 ところで。
 なんで「ぎゃは」かといいますとですね。
 ヤマパ・らふぉる。この二つが重なっているのは仕方ないとしよう。さらにもう一つ。某映画の初日だそうな(泣)。なんで5月5日なんだよぅ。GWの頭に公開すりゃいいじゃないか~~~!(<魂の叫び)。
 ぐすんぐすん。

 いいもん。
 次の日、見に行くからいいもん。

 でもねー。ファンとしちゃぁ、初日は外せないでしょう? ね? 
 まぁ中国映画に出演も決まったらしいし(<これはマジ嬉しい)。最近は乗馬と中国語のおべんきょして、この間なんか万里の長城に行っておりました。映画って面白いよねぇ、1年先のことやってんだから。5月5日に公開されるヤツも、すでに去年終わってる映画。
 中国映画進出かぁ……なんてやってると、彼もキムタク化すんのかな?

                     ・・・

 さて、さすがに私自身は、半年も先のことです。「鬼が笑い」ますが、そんなこんなで、あっという間に来ちゃうんだろうなぁ。これに関しての“ヒミツぷろじぇくと”は、またそのうち発表いたします(_ _)。ね>某さま
2011_12
04
(Sun)19:38

休日出勤な日々

 日曜日なので、のんびり出てきた。
 だからちょっとお腹が空いて、仕事すんのがめんどーになったのでblog書いている自分である。

 私の仕事は、半分が“歌舞音曲屋さん”である(あとの半分は、、、ナイショ・笑)。土曜日の夕方も、仕事相手の人と某ホールへ行って、先方の担当者待ちの間に話をしてたんだけど。最近の人って、契約しようと思うとすぐ(先に)条件を言ってくるよね、という話になった。
 もちろん、フリー同士で仕事を組むときやら、何かで単発の仕事を頼むときには、互いに条件を刷り合わせておくのは当然である。「なぁなぁ」ということもあるけれど、極力私は、支払いが安いときほど、先に「これだけなんですけど、いっすか?」と話を通しておくことにしている。そのほうが揉め事が少ないし、不満感も無い。そこで気のないそぶりを見せたり(まずそういう人はいない)すれば別の人に頼めばいいだけで、もちろん、本当は「その人が頼り」なんで、他の人に頼むという選択枝はあんまりないんだけど(ここが専門職の辛いところだ)、それはお互いにわかっている(=信頼関係がある)から良いのである。

 だけど、たとえばバイトを頼むとか。会社にある条件で来てもらうとか。そういうときは別。「時給いくら」の仕事なら別だが、歌舞音曲屋さんというのは、基本、「人が休んでいる時には働く」のが当然で、しかも、この業界。9時-5時で帰りたかったら、入らない方がいい。
 こんなのは専門知識や何かを身に付けて、将来的にも“自分の仕事”としたいのだったら、当たり前のことで、これはなにも、この業界だけのことではない。
 しんどいけど好きだから(あるいは何か目的があるから)続く。キレイごとでなく、お金を稼ぐということは、タイヘンなことのはずだ。

 で。
 土日祝日平日夜。仕事・・・というか、演奏会があります。当たり前でござい。それで「人が居つかないよね」ということになった。だからといってもちろん平日休んでよいわけではない(比較的自由度は高いと思われるが)。必然、労働時間は長くなる。
 でも、サービス業ってそんなもんでしょ?

 今日のような、会社でやる「休日出勤」は、それとは関係ない。通常のサラリーマンなら誰でもやる類のものなので、単に「仕事が片付かない」「スケジュールがタイトだ」「仕事先が納期を守らない」から起こることであって、歌舞音曲屋かどうかは関係ないのだけど(自分の能力不足もある。仕事が遅い・泣)。

 まぁそれでもねぇ。
 こうやって愚痴こぼし合ってると救われる。同じ“常識”の人を見つけると、最近は安心するのだ。そのくらい、「世の中がヘン」→「もしかして、自分の方がヘンなんじゃないか」という具合に、ズレている気がするので。みんな、どうやって暮らしているのかなぁ?
 ところでその相手先。外部スタッフの人と一緒に行ったのだけど、もともと「申し訳ないのですが、私は休みなので立ち会えません」といわれていた。ところが、行ってみたら担当の(広報の人である)方、私服で登場。たぶん休みなのだが来てくれたのだと思って恐縮する。出てくることが良いとは思わないが、彼女にしてみれば、そのへんがプロ意識というものなのだろう。……実際、この職種に就いている人はそういう人も多い。一見、華やかで、マスコミとも対応するし、カッコよさげだが、実は地味で、タイヘンな職業である。
 最近は、、、だめだめな人も増えたんだけど。それって地味に、職能自体が地盤沈下してるってことなのかな。

 オーケストラの練習に行けなくてストレスである。合間を縫って練習だけでもできればいいんだが、その余裕(精神的な)が無い。楽器を開く、といこと自体、やっぱり一度捨てた時点で「趣味」になっちゃってるんですねぇ。だからプレッシャーは余計強いのだ。
 合間にお話を書いたりはできる。夜、寝る前に疲れた頭で、楽器を弾いてリフレッシュすることはできないけど、つらつら書き綴ってるのは嫌いじゃない。

 ということで、「甘い御題二十」の19.は、近々アップ予定です(まだ出来てないけど、、、物理的な時間がないんだな)。

続きを読む »