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2014_09
28
(Sun)01:01

朗読劇 『eclipse』 安倍清明と藤原道長とか

 一昨年、「CROSS ROAD」という朗読劇を見たが、そのシリーズを現在、日比谷の「シアタークリエ」で上演中。金曜日に観たので、すぐにアップしたかったけど、昨日はしんどくて寝てしまったのだった。

 シアタークリエ 『eclipse』
 “サウンドシアター”というシリーズ。

 ストーリーは素晴らしく面白いのと(脚本家はやっぱりある種の天才だろうと思う)、仕掛けがいろいろあるわりに、芝居は、ストレートプレイではなくて朗読のみ。これがまた想像を刺激してとても良い。音楽は小編成の生演奏で、演奏するのは4人dかけだが、これがまたすばらしかった。観るのはクロスロードに続いて2回目だったけど、今回は背景の凝りが普通ではなかったうえ、演出の面白さが群を抜いてたし、役者さんは皆、凄い。

 碓井将大/伊礼彼方/山寺宏一/寿美菜子・豊崎愛生(Wキャスト)/真琴つばさ
 演奏:土屋雄作(Vn)、小湊昭尚(尺八・笛)、齋藤純一(ギター)、美鵬直三朗(太鼓・鳴り物)
 手妻:藤山大樹

 中でも山寺宏一さんは、いろんな意味で支えている感じがします。主に清明の親友ともいえる一人、藤原の道長を演じたのですが、これが三つの時代を演らなければならない。コミカルに笑わせる科白とかも此処に振られていることが多くて、感情を持っていかれる感じでした。
 主役の安倍清明を演じた碓井さんは、若いけどすごい存在感だった。科白少ないのにね。

 本当は金曜の夜にアップしてあと3日、当日券ありますよって案内したかったけど、もう忙しくて無理だった。
 今日の昼公演はもう間に合わないかな。明日までありますので、本日9/28(日)13時・18時、9/29(月)14時と、ご興味とお時間のおありの方は、当日券確認の上、、、とか思います。少しお高めですけどねぇ。

[・・ちとこぼれ話]

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2014_09
24
(Wed)13:25

= 閑話休題 = 中国って。

 楽器とかのオシゴトをしていると、中国という国とはけっこう直接・間接にお付き合いがあります。ビジネス社会でもそうでしょうね、去年だか一緒に行った大連のアマチュアの人たちは、ほとんどが企業人として現地駐在の経験があったりしました。もはや東南アジアを抜きに語れない。

 ところで身の回りを見ているとねー、中国、といったときに拒否反応を示す人が結構いるのですね。特に女子。
 拒否反応というほどではないにせよ、例えばここのblogで写真とか出してもね、「面白いなー」とか「興味深いね」と感じる、あるいは「雑駁だけどある種の美」みたいに思う人もいる反面「ぐろ」みたいな風に感じる人もいるみたいです。

 アテンドしてくれた人はもう仕事で何度も行ってるし、言葉も話せたりしますが、「お土産買わなきゃ!」と焦る私が、「これなんか奥様にいかがでしょ」みたいなこと言ったら、「妻は興味ないんで」みたく。「拒否られるんですよー。要らないっていうので」と、お土産とかも買っていかないのだそうです。きれいじゃないと思うみたい。

 それとも、バッタものだと思うからだろうか。

 確かに、ある時期までは楽器とかも酷いもので、また、現在でも玉石混淆です。良いものは、物凄い技術力と、それと元来真面目なお国柄、リーズナブルで良いものはあるのに、まったくそれと逆を行く人たちがいて、それが“ブランド力”という意味では足を引っ張っている。それに日本人では、あまり売りにならないね。

 まぁクラシック音楽の世界は別としても、伝統も、文化も、工芸品も。素敵なものはたくさんありますし、街も面白い。
 確かにねー、トイレ問題(笑)とか、習慣の違いとか、それを不愉快と思う人もいるでしょうし。でも、それを面白いと思うことも一方で、ある。……住みたいか、といわれると、もちろん勘弁、なところはありますけど。そう一概に嫌わなくてもえーでないと思う程度には、人も面白いし、インテリは付き合いやすいし、エネルギッシュで、面白いです。

 いずれにせよ、ヨーロッパやロシア。写真貼って「絵になるよなー」って感じではないですね、このblogでも。どっちかってと「面白い」という感じかな。……でも、隣人はね。良く知りたいです。私は以前から、韓国人の方が日本人に近いかなと思ってたのですが、中国人の方が大らかでダイナミックですね。情が深いのはどちらも一緒。男尊女卑も(もちろん皆がそうではないし、仕事相手などにはそんなことはまったくありませんでしたが、一般レベルでは)一緒ですね。
 
・・・とまぁ、雑談でした。
 工業廃水やら環境への配慮はもう、“何とかしてほしい”レベルを超えてます。水と空気はねー、つながってんですから、うち(日本)と。皆、言います、「ガバメントはおかしい」って。そりゃコノ国でもおんなじだよ(笑)。
2014_09
21
(Sun)23:26

中国的楽仕事旅・その2 (鉄道)

 (おっとっと。この記事、アップしてなかった(>_<))

 さて今回のお楽しみの一つは、中国の新幹線とリニアモーターカーです。

 新幹線は、外国人が乗るのはけっこう大変。チケットはすぐに行って取れるわけではなく、事前の予約が必至です。まぁ乗れないわけではないのですが、なかなか面倒くさいらしい。今回は、なのでルートを決めた時に予約してもらいました。

 空港だけでなく、駅には必ず改札だけでなく荷物チェックがあります。これは大連にもありましたから、中国全土での決まりなのだと思います。
 ところが。荷物をX線に通すのですが、そこで「引っかかってる」人は見たことがない。見てるだけ、通すだけで、そこでチェックをして危険物をどうこうとか内容を改めるとか、そういうことをするわけではないらしい(笑)。イミフメイだ。
 ともあれ、そういうだけでもあまりアヤシイ人は入れないので、駅の中はとても清潔で安全です。

 ホテルの珈琲が飲めたものではなかったので(それ以外は美味でしたが)、少し早めに着いたこともあって、駅構内のカフェで珈琲タイム。

 構内には5分前、、、というよりも前の電車が出ないと入れません。
 荷物が多い時などはギリギリで走るの大変ですよねーと言ったら、アテンドしてくれた人が、「そうしないと、来た電車に勝手に乗って、自分のでもない席に勝手に座ってしまうんですよ」と言う。……その辺は、お国柄ということでしょうか。取ったチケットに乗ればいいのになぁ、と思う日本人な【あ。】であります。

↓常州駅から上海へ。緑字に点灯したら改札を通れます。前に入ろうとしても改札で跳ねられちゃう。
 こういうとこは妙にハイテクなのだ
無錫駅2
↓わわっと押し寄せる乗客。この日はまだわりに空いてました
無錫駅1

新幹線_0918
↑入線してきた新幹線。「和階号」と書いてある

・・・


 リニアモーターカーは、残念ながら写真がございません。別に撮影禁止だったわけではなく、本気で撮ろうとして機材持ちの外国人とかも多かったです。荷物が気になったのですよねー、時間、焦ってたし。
 リニアは日本では山形に実験施設が出来て騒がれて以来、JR東海が単独で企画を上げて、2040年だっけな? に東京-名古屋、最終的には東京-大阪を結ぶ、という案が通ってますが。ほんとかいな? と、企画が出た当時、その周辺をうろつく仕事をしていた私は思いました。もともとは首都機能分散とリンクしてたんですよねぇ。トータルで考えないと意味ないじゃん? とか思ったけど。
 中国では(というか上海近郊では)、空港への交通手段の一つとして、活躍していました。地下鉄2号線で空港の方へ行き、そのまま行ってもいいとこを乗り換えて行く。30分の道のりが、乗って8分。それにかなり頻繁に出ています。

 ただし、高い。たった8分ほど乗るだけだけど、48元。まぁ日本円にすれば1,000円くらいのものですが、ひとりの月給を考えると頻繁に乗れるものではありません。航空チケットを持ってないともっと高いそうです。
 
 街中のこと書いてないなー。次のアーティクルにしよっと。
2014_09
17
(Wed)21:44

中国的楽仕事旅! その1(写真入り)

 皆さま、ニイハオ、こんばんは。

 タイトルは大嘘です。私は中国語はまったくわかりません。ニイハオとシェシェとツァイチェンしかわからんです。あてずっぽ(笑)。
 ということで、「消えます」の行き先は、近くて遠い大陸・中国です。
 ほんっとにFACEBOOKはつながらないんだーとびっくり。メールやblogはできます。はい。Youtubeもつながりません、はい。

 昨年行ったのは大連でしたが、今回は中国の南の方、上海の北西にある常州というところに来ています。
 詳しい場所は、仕事上のヒミツなので、言えません(笑)。……というのもお初な体験でした。某ブツの某ハイテク工場へ訪ねてきたのです。もちろん音楽関係ですけどね。
 帰国後、写真入れました(9月21日)。

無錫上空_0916
↑無錫(むしゅく)上空。かなり下降したところで、川とか見えます

 しかし時差がほとんど無い、というのは体に良いです。おまけに中華料理というのはヘルシーです。ともかく歓待してくれるので、とてもたくさんの料理が並ぶのですが(これも写真でご覧ください)、全部食べても胃がもたれない。お客さんと一緒だったので、ほとんど一銭も遣わない&食事は全部ごちそうになるという幸せな旅行でしたが、それなりに仕事はヘビー。

 日程と予算の関係で、一筆書き。中国へ飛ぶローカル線に乗り、常州の無錫(むしゅく)空港へ。そこから車で移動し、太湖(たいこ)という言葉の通り大きな湖の近くへ行きます。この湖が美しければ風光明媚なんでしょうけどねぇ、、、すごいです(どう「すごい」かは、これも写真をご覧ください)。コミックや小説で見た地名ですが、きっと、行ってはいないか神話時代の話にしたか……つまり現在は、工業地帯と隣接しているので、、、(あとは言わない)。

↓太湖が見える。まるで海のように大きな湖で、数々の伝説の源となった……が。緑色のものはアオモです(たぶん)
太湖上空_0916


 私たちが訪ねた場所は、そこからだいぶ奥へ行ったインダストリアル地域です。環境は良いし、設備は整っている。まだまだ造成中で、あちこちの土地に建築現場がありました。日本企業の合弁もかなりある様子。
 ここから2日間は、工場の近くのホテルに泊まって、びったり仕事! です。でも、工場は、朝も早いし夕方も終わりが早い。平和な時間に仕事を終えて、皆で食事に行きます。

食卓
↑大連の時もそうでしたが、“とにかくたくさん盛る”のが中国風歓待。余ったらお包みにして持ち帰るのも通例

↓地元の高級「青島ビール」。普通に売ってるのとは違うらしく、2日目のは日本でも見かけるものでした。
 青島ビールというのはドイツから輸入してきたものの加工品だそうで、ラベルにも明記してあります。
 どうりでヴァイツェンビアに味が似てると思った。ゆっくりまったり味わえます
青島ビール

 2日間、定番で出てきたのが、蝦の煮つけとインゲン豆、青い野菜(空芯菜やホウレンソウに似ていますが、地元のものだそうです)、塩をまぶしたナッツ。これがまた美味(^.^)♪ 季節柄、南瓜も美味でした。
 
 川魚が一番のごちそうだそうで、あとは鳥さん。鳥の頭がどっさり積まれて出てきた時には(@ @)でした(下記写真参照!)。かぶりついて骨以外は食べますが、おいしいそうです。

鳥頭
↑見かけのインパクトが凄い(^_^;)鳥さんアタマ。皆さん、ばくばく食う

 最後になってフグが一人1個出てきたのはびっくり。日本でならふぐちりにするレベルのものが、味噌煮込み! 味は濃いけど、さすがにふぐで。最後にご飯を入れて、おじやみたいにして食べます。私は全部食べたら、感心されました♪(そこまでにわりと少しずつにしていて、食べられたのだ)
 いやともかくおいしいです。

↓ふぐ煮。骨をきれいにむしって(というかご飯でそぎ落とすかしゃぶる)お米を入れて食べる。美味~~♪
ふぐ煮
ふぐ煮・2


 中国の人はお酒をともかく勧めるので気をつけなければいけません。親切心で、断ると悲しむだけに、余計です。
 ただ、今回の仕事相手は、助かる人で無理じいはしませんでした。こちらの陣営に一人、「がんばれる」人がいたので、その人が一人で受けて立っていました。(ご心配なく、仕事上の付き合いで何度も此処に来ている人で、相手の人とも一緒に飲み歩くくらい仲良しなのです)。アルコールはまったくダメの同僚と、ビール小瓶が1本の私は、最初からそう言っておいたら、大丈夫でした。シゴトで来ていて、まだ前夜祭だったのであちらも手加減してくれたようです(笑)。

 帰りは上海経由にしてもらい、ここは彼らと離れてプライヴェートの予定す。仕事もするけど。
2014_09
14
(Sun)20:32

またしばらく消えます。

 ここんとこ、自分の過去作を読んで、改めて「ヤマト」を考えてみていた。『2199』は面白かったのだが、やっぱりこれによって過去が上書きされた感が強い、、、ってこれは私だけの感想じゃなく、まわりのヒトビトにも少なからずいるので、「『2199』は受け入れない派」というのも、ある意味正解だったのかもしれぬ。

 とはいえ、「いろんなヤマトがあっていいよね」という意見もおもろいと思うので、ハリウッド版は、超興味ありありである。もともと「Space Brazer」のLPとかも買ったおぼえがあるが、今なら少しは英語もわかるから、見聞きしてもおもしろいだろう。でも、監督陣とか凄いので、どんな映画になるのか、むっちゃ愉しみである。

 しかし、ハリウッド俳優とかで実写かぁ。。。もしかしたら最初のコンセプトはどこへ? なくらいカッコよくなっちゃうんじゃないかな。……もともとヤマトって「無骨だったり不器用だったり、男はカオじゃねーよ、という大和な男たちががんばる話」じゃなかったかい。女子たちウケすればいいってわけにはいかんと思うけど、最近は、男子もカッコよくないと受け入れられないみたいだからなー。
 私は個人的には「キレイ系が好きだよね」と誤解されているようだが、「イイ顔のオトコ」は好きだが、「きれいな顔」は基本、苦手である。美形といわれている人はもっと苦手。最近は、俗にいわれる“イケメン”でも、イイ顔を持ってる人も増えてるから、単に大丈夫なだけなんだけどー。
 (例えば『指輪物語』でいうと、オーランド・ブルームよりはヴィゴ・モーテンセンとかイアン・マッケランの方が好きじゃ)

 10月は総集編があるけど、これの前売りって出てないのかな。「星巡る~」の方はとうに買ったんだけど。
 当然のことながら、「前夜祭」などは激多忙時期に当たって行ける日程ではないので、残念。初日も難しそうだけど、初日に行かないと行かないまま終わってしまいそうで、怖い。無理してでも行こうかなと考え中。

                        ・・・
 明後日からまたしばらく消えます。
 本当に日本から消えます。通信事情もわかんないので、ネットも読めないかもね。
 別に未開地に行くわけじゃないんだけど、都会ではないからなー、というのと私にとっては初上陸な場所なので、帰ってきたらご報告しましょ♪ 最終日は大都会で楽しみたいんだけど、残念ながら有名な夜景は観られない夕方の飛行機で帰国という強行スケジュール。また来週、お会いしましょう♪
2014_09
13
(Sat)23:01

紀尾井ホールにて。

 昨日はよい演奏会だったので、すこぶる満足して紀尾井ホールを後にした。
 コンサートの感想はあんまり書かないことにしているんだけれども、なりゆき上、どこに書くでもないので、ここに書いておこう。

 クラシック/現代音楽 の曲は、純粋に作曲家のイマジネーションの発露として作られるものと、演奏する対象を前提に書かれるものとが半々だが、芝居やダンスでもこれは同じで、私はどちらかというと後者の方が好きだ。芝居の世界で言う「アテ書き」というやつですね。
 ヤマトの旧作の最初のものは、最初はもちろんプランナーのものであったけれども、後半はキャラクターに現場で肉付けがされていって、ほとんど声優さんイメージのアテ書きに変化していったと聞いたことがある。「この作品の●●(役柄)を誰が演じる」と思って書くのと、そうでないのとでは、セリフ回しやキャラクターの言動に差が出てくるのは当然だろうと思うし、それが最初のヤマトをより魅力的にしたような気もする。
 ダンスの振り付けなどは当然、アテ書きだろうし、現代音楽の多くはそうではない。映画や芝居は半々かな。

 というわけで、私が感じたのは、新垣さんの曲は、川畠さんへの“アテ書き”で、彼が演奏することが前提に書かれていた。委嘱初演なのだから当たり前といってしまえばそれまでだけれども、学生時代から一緒に演奏し、彼のヴァイオリンの音や特徴をよく知って、またそれに演奏者も応えたがゆえの、素晴らしいクオリティでの演奏だったと思う。
 アカデミックかどうか、という意味では賛否両論はあるだろうが、まぁ言わせておけばよいと思う。
 きっと彼はこれを、MCで言っていたように、あちらこちらで再演し、さらに演奏し続けていくだろう。そうやって“変化していく”愉しみを持った曲だった。

 全曲無伴奏だったのに、そういった緊張感がなく、皆がリラックスして、しかも集中力高く演奏に聴き入っていた。特にイザイの無伴奏第5番は見事で、お得意のJ.S.バッハの間にはさまれて、確かな存在感を放っていたと思う。
 現代に生きる、個性的な実力派。川畠さんの底力を聴く想いだった。
2014_09
12
(Fri)16:14

S村G内問題と呼ばれている話・2 &コンサート案内

 私が音楽業界周辺で仕事をしていることを知っている人は多い。
 して、ここらへんの仲間と飲みに行ったり、またこの間はダンスの仲間とご飯しに行ったりした時に、表題の件について意見を求められたり、「実際どうなの」とか話を振られることが多い。
 へぇ、と思いつつ、そうだろうなとも思う。ネットの盛り上がり方とかもすごかったものね。こういう時だけクラシック音楽が注目されるってのも、どーよ。
 思ったのは、実際に演奏に携わっている人々や関係者、またクラシック音楽業界の表と内では、捉え方も違うみたいで、ネットでデジタル新聞やblogを拝見しても、「へ?」みたいなことも多い。(もちろん“中”にだって、いろんな意見の人がいる)

 告白をして、教壇(T朋の)を去ったNさんの方に、当然ながら私はずっと近い。彼自身とは直接知己はないけれども、何重にも「親しい友だちの友だち」関係の人がいる。彼の友人たち仲間たちの反応は、あの前後、ずっと見聞きしていた。皆、激烈だったよ。ふだん、あまり他人の動向には四の五の言わない人たちだけど、同胞意識は強く、一種、感動もした。
 私個人の意見を述べるのは、1点を除いて控えてきたけれども、どうしてもNさん寄りになってしまうのは、身内感満載なのかもしれないけど、論争になることそのものが「?」なところがあるからだ。
 騙していた--そこに道義的責任は適用される。だけど、そもそも騙していたのだろうか? というと、S氏側・Nさん側また間にいた人々の立場により、微妙。それはきちんと検証しなければね。
 だけど私にとって名義と制作、ということにおける感覚は、だいぶ違うくて。自分の仕事本業のジャンルでは、もっと同様なことがオープンに行われており、しかしきちんとシステム化しているから問題になることもないのだけどね。作曲の世界では違うのか? というギモン。いっそ「HIxOSxIMA制作委員会」とかにすればよかったのに。

 音楽を“作る”場合にも、(楽器つくりなども工房や親方の名で弟子の作品を出すことはあるし)、弟子がオーケストレーションを行ったり、ある人の名前のプロダクションとして別の人や複数の人が作品を書くことはわりとある、と知っているだけに、ことは本当は「そこではない」と思う。

 ・・・これを論争したいわけではないので、ここらへんで、近況に飛ぶ。

 結果として、世間から消えざるを得なかったS村G内氏に対し、Nさんの回りは何ら変化はない……らしい。淡々と仕事をし、変化があったとすれば、何故か1.5倍くらいに忙しくなった、という話を聴く。
 あの直後、彼の仲間たちによる(応援なのかな)コンサートがあり、心配している人たちに「元気だから安心して」メッセージがあった。友人である演奏家たち、生徒たちから大いに尊敬を受けている彼は、当然のことながらピアノも堪能で、室内楽の演奏会だったようだ。「騒がずに仕事をさせてあげてほしい」とその人のメッセージにあったけど。友人としての気持ちは美しいけれども、さすがにそれは都合がよすぎる。
 まぁ騒ぐなというのは無理だろうから、仕事で評価してやってね、と私は思う。

 これに対して、「本物かどうか勘で判断できない人は才能がないのだから、回りで盛り立ててた人々もすべて阿呆だ」的な発言をしていた同業者もいたけれども、さてそれはどうでしょうね。全部をひとからげにすべきではない。

 話題に乗ったどっかのPR的作品(最近の)は私もどうかと思うが、彼のS村K内名義の著名曲については、もともと私の回りでは賛否が多かった。両極端だったといってもいい。だから、注目を集めたことは確かなのだから、聴いてもらえる機会が増えたとでも考えて、彼本来の作品を聴いてみたいと思う。

 ここで何度かご紹介していて、まわり関係者にもファンも多いヴァイオリニスト【川畠成道】さん。
 T朋時代の盟友で(作曲家氏の方が1年先輩)、学生時代からよく知っている仲だそうだ。彼の楽壇生活15周年の記念コンサートに委嘱初演をもともと考えていたらしい。

 明日、その無伴奏ヴァイオリンソナタの初演が行われる。
 川畠さんとしても渾身のコンサートである「ソナタシリーズ」の2014年版。ご興味のおありの方は、どうぞ。直接ホールまたはマネジメントにご連絡されるか、私と仲良しな方は携帯メールへご一報ください。

【第11回 川畠成道ソナタシリーズ2014】
全曲無伴奏~古典から現代まで~
日時/2014年9月13日(土)13時30分開演
場所/紀尾井ホール
曲目/新垣隆:無伴奏ヴァイオリンソナタ、イザイ:無伴奏ヴァイオリンソナタ第5番 他
料金/S席 5,000円、A席4,500円
《問》テンポプリモ 03-5810-7772(土日祝休)、紀尾井ホール 03-3237-0061(10時~18時)

川畠成道公式ウェッブ→ http://www.kawabatanarimichi.jp/concert/index.html
2014_09
07
(Sun)19:45

『ルパン三世』を観てきたよ♪

 いやぁ、初日がオーケストラの本番と重なって、仕事は忙しい時期ではないのに、逆に「仕事の納品が終わったらやる」べきことが【山】。先週は、「あ~『るろ剣』も『ルパン』もまだ観てないっ!」と焦る日々でした。

 ようやく観てきましたよ、きましたよ♪

 まずは、メイサがカッコよかったのと、韓国人&タイ人俳優'sが、皆、とても魅力的で素敵でしたね。主演のルパン氏が、「ほぼ、タイロケだった」と言っていたように、欧米を舞台に世界狭しと駆け回る印象のあるルパン三世としては、地味感は否めないけど、派手なアクションや爆発、カーチェイスなど世界観やスピード感は踏襲していて、単なる“そっくりさん祭り”ではなかったところがなかなか◎。

 なんですが、主役のルパンは、クールな部分はもちろんあって、細かいことは気にしないちゃっかりモンではあるのだけれども、より人情家の部分が感じられたり、不二子ちゃんとの関係においては、より情けない部分が強かったのは、演じるヒトの意思、、、というか作り方なんだろうなと思った。
 『岳』や『髑髏城』でもそうだったけれども、ヒーローとしても描けるし、前任者や原作がそうやって描いてきたものに、彼は人間味と“弱さ”を付け加えるのが上手いなと思う。そうやりたいのではないかと思う。それは、やっぱり弱さ=柔軟性、だったり、感受性だったりするからだろうし、「圧倒的なヒーロー」しかできない役者ではなくて、「面白いわき役」もできる主役だからなんだろうなと思うのは、ひいき目かもしれないけどねー。

 次元とルパン、不二子の関係と、マイケル、ピエール、ジローたちが素敵。また観たいなー、でも時間がないだろうなー。なにせ、『るろ剣』は、この次の土曜日には、『最後の死闘篇』が始まってしまうのだ。うわぁ、どうしよう! 音楽も佐藤直紀で、Oさんのヴァイオリンの代わりに、今度はKさんのズルナ(アラブの笛)が入るのも楽しみなんですけどねー。ううう。

2014_09
01
(Mon)20:35

「私のお気に入り」♪

 こんばんは。
 このタイトルで、なんだか思い出した人は、けっこうなミュージカル好きですね(^_^)、、、って、このくらいは常識の範囲か。
 『サウンド・オブ・ミュージック』の主人公であるマリアが、子どもたちに歌う歌。あのミュージカルってば、全編、名曲だらけで、有名な「ドレミの歌」をはじめ、「すべての山に登れ」とか、合唱でもけっこうネタで歌いました。弦楽四重奏版の、アメリカで作られたとても素敵なアレンジのメドレーがあって、それが好きで、よく宴会とかオフミ(笑)とかで演奏したっす。

 ・・・別に、その作品の話をしたいわけではない。でも、この作品の音楽は大好きですねー。歌いたいし、弾きたい。
 ま、いっか。

                         ・・・
 さて、最近の「お気に入り」です。
 最近、池袋に行く機会が増えました。あそこは、何故か学生の街っぽいね、何故だろう。大学で有名なのは立教大学だけど、舞台芸術関係の専門学校やなにかも駅周辺にあります。……で、少々調べてみたら、帝京平成大学、東京福祉大学、それから淑徳大学のサテライトキャンパス。結構、いっぱいあるんだな。そして、忘れちゃいけない、川村学園女子大学がある。
 でもねー、川村(ほぼ、目白駅近く)まで行くなら、もう学習院も日本女子大も近いんだよー。みんな雑司ヶ谷周辺なんです。

 さて意図的に抜いた(笑)のが、私の母校でござんす。
 池袋に行くとですね、いや単に買い物に行くとかならいいのですが、用事があって通う、ということになると、なぁんとなく30年近く前の大学時代を思い出します。記憶で、ではなくて、感覚が。そんな気分になるのっす。
 もちろん街は大変化しました。大枠は変わってないけど、こんなに賑やかじゃなかったし、なにせ、安くて簡単に入れるファミレスや喫茶や飲み屋が、こんなになかったぞ~~!(<叫ぶ)。

 今の世の中、低収入者層にも外食しやすくなっているなと思う。用事が終わって、皆で食事に行こうとか呑みに行こうっていっても、わりと安めの店から、オトナが行く、普通の居酒屋まで揃ってるわけですわ。そう、池袋のこっち側、ってけっして、、、ですしね。

 大学から南池袋公園の方を回って駅へ向かう途中に、1軒だけ、当時からあった飲み屋があります。
 すっかり改装されてきれいになり、地下から地上数階までのビル。でもお値段はさほど昔と高くなったわけではなくて、そこそこ飲んでも、ここんとこ呑みに行った他の店よりは安かったです。
 そのお店、オーケストラや指揮科のいつも行く店だったんですね。

 だからピアノ科だった自分は、指揮科の副科の飲み会で行ったくらいで、なかなか敷居が高い場所でした。今思えば、勝手にとっとと行けばよかったんですが、当時(何故か)、合唱団の連中とはよく飲んでたのに、ピアノ科の友人と飲みに行った、という記憶はほとんどありません。皆、早く帰ってお稽古したかったんですかねぇ??? 寮生の頃はお金がなかったから、寮に戻って部屋でくっちゃべってる方が楽しかったし、寮を出てからも、アパートが音大アパートだったので、仲良くなった他校の学生と、一緒に演奏会行って、戻ってきてから部屋呑みしたりね~。。。あ、そうか。寮生の時代って2年生までだったから外で飲酒できなかったんだ(笑)。未成年じゃん。

 3~4年生の頃に住んだアパートの仲間、皆どうしてるかなと思います。すごく気が合って、楽しかった2年間だったので、本当に、別れる時、連絡先くらい貰っておけばよかったな。。。と最近になって、思う。

 とまぁ、ちょっと学生時代など思い出してみた。
 こういうこと、めったにないです。ピアノを弾いていたのは昔のことだし、弾くのをやめると同時に、思い出もどっか行った。写真も記録も残ってないから、今につながっているもの(実際、この世界で仕事している人とはつながりもあるんだけど)以外は、振り返る興味もなかったりして。
 だけどね。場所ってあるんだなと思った。

 それで、その飲み屋は、「最近のお気に入り」です。
 結構、行ってるよなー、自分。
 今度、またご一緒しましょう(^_^)>某様たち