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2010_11
05
(Fri)12:04

続・「S.B.S.YAMATO」のこと。

 11月1日の記事は、詳細にやっているとあまりに長くなってしまうので、レポートに留めました。
 もう少し書きたいことがあるかな、と思って、追いかけ情報とともに少し感想など綴ってみましょう。

 ネットにいろいろスポーツ新聞やネットニュースの記事が掲載されていますね。
 最初に余談から入るのもなんですが、当日もそうでしたが、木村拓哉さんの写真が一切掲載されていないのは、なんだか「徹底しているなぁ」という感じで呆れるというより感心していました。某事務所のタレントイメージ管理は有名で、これは一般客だけでなくマスコミに対しても非常に厳しいことで知られています。守らないとキツい制裁が待っている(出演してもらえないとか。大打撃ですよね)ため、破られることはありません。…その分、芸能誌の記者とか大変だろうなぁ。
 基本的には普通、「報道取材に関してはある程度の自由」が保障されているものですよね。肖像権などの問題に関しても(人権に抵触するものは別として)、そうでないと極端な話、言論弾圧、まで遠い道のりではないのです。一片の“傾向”がすべて、つまり一事が万事ということになりかねない。
 その「自由」は、職業人なら“良識の一線”をわきまえているわけで、ここが“怖いオタク”と違うところです。芸能人の方々などに関しては、むしろ「一般のファン、熱心なファン」の方をより大事にすることが多く、報道でダメが出てもファンの写真とか握手はOKなんてこともあるのですが、これが高じるととてつもなく大変なことになってしまいます。商品としてのタレント、ビジュアルイメージを大切にしている、徹底していると感じます。

 あらら。ヘンなほうに話が逸れましたが。広告代理店で仕事していた頃に、木村さんの所属している某事務所と仕事したことが何度かあるのですが(当時はT内YKさんとか・・・)。あとは当時、隆盛を誇っていた芸能誌の“番記者”さんが頼りかなぁ? 芸能界にはあまり近寄りたくないワタクシですが、こういう機会でもないとお会いする(つか同じ空間に存在するというか)機会は無いですね。最近はだいぶん様子が変わってきたかもしれません(よくは知りませんけど)。

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 初めて生で観た木村拓哉さんは、本当にキレイな人でした。(SMAPのほかのメンバーや嫁さんの工藤静香さんとかは顔見たことくらいはあるのですが、木村さんだけは無いんですよ。本当はライブとか行きたいし、そういうのは大好きですが、私はあのライブで立ち上がってしまうのがどうしても嫌いで:演奏やトークを聴きたい!んです、絶対に彼らが舞台の上から本気でぶつけてくるものを受け止めたいからです:どうしてもどんなに好きなアーティストのライブも行くことができません。座って聴ける時間のあるTHE ALFEEとか徳永英明さんとかなら行けるのはそのためです。)

 ポスターなんかは「CG修正しすぎ」とか噂されていますが、本当の顔の方が魅力あります。雑誌も数誌を見てみましたが、「cinema cinema」のが一番、ナチュラルを演じている感じで個人的に好きですね。もともと野性味と美形の両面を持っているところが彼の魅力だと思うのです。撮る方やスタイリストさんなんかは皆、凄いんだろうなぁ、と思います。一種の“作品”と思って各雑誌を眺めました。

 舞台挨拶での木村さんは、スーツできちっと決めて来て、じっくりと真正面を向いて一言一言かみ締めるように言葉をつむぐのが印象的でした。私は最初に「ヤマトが好きで、やりたかった」という最初の頃の彼の、漏れ聞いてくるこだわりを聞くにつけ、「木村@古代進、OK!」と思っていたのですが、舞台挨拶を聞いていると、彼だけでなくみんなが、作品そのものを、ファンと同じ気持ちで(それ以上に)愛してくれながら演じてくれた、というのが伝わってきて、そこにジンときたわけです。
 一級の、最前線で人前に立ってきたアーティストたちだと思います。だからこそ作品に込められ、寄せられてきたわれわれの思いまで受け止めるアンテナをきちっと持っていたのだろう、そんな風に思うのです。それに、やっぱり「ヤマト・命!」のような柳葉さんが現場の中にいらした意味も大きかったのではないかと思うんですよね。

 雑誌のインタビューや、山崎監督の挨拶を見る限り、「木村さんが(ヤマトに)乗る、と言ったから出来た」という言葉がありましたが、これはもう、過剰な褒め言葉というよりは単に現実の思いなのではないかと思います。あまり表立っては申せませんという部分もあるにせよ、類推はできますし、ちらちら聞こえてくる報道などでもそんな場はけっこうあったではないでしょうか。
 それに、脚本も良かった(ツボを押さえていたことと、必然の厳しさがあったこと)とはいえ、現場で、木村さん自身が(だけではないようですが)アイデアを加え、監督と話し合いながらマイナーチェンジを加えていった部分もあったといいます。映画を観ているだけで、「あぁここは…」と思われるシーンがあった。それは、富山@古代では富山さんが作られた部分であり、松本@古代ではアニメで現れなかった部分であり、見えているものの向こうでキャラクターが生きている部分だった。それがブラックタイガーチームや、元の部下たちとの関係性を表し、沖田艦長との人間関係の深まりを見せてくれた。ともかく“映画らしい”表現、アニメではできない人間・古代進の表現につながったのではないかと思いました。

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 おひとりひとりのコメントは前回の記事を見ていただければと思うのですが、どんな様子だったか。
 ヤマト世代である第一艦橋メンバーと、そうでない若手の人々との良い意味での温度差がありました。どちらにもあったのは、なんというか「レスペクト」なんでしょうか。お互いの。
 ほかに印象的だった方々を。
 柳葉さん。ひとこと一言かみ締めるように言葉をつむいでおられたのが印象的でした。涙ぐんでおられたかもしれません。「打ち上げで大泣きしてた」とか、浪岡さんに初対面一番、「おお! お前が加藤かぁ!」と言われたとかいうエピソードが雑誌の記事の中に載っています。それらを知らなくても、ジン、と来ました。
 浪岡さん。関西ローカルから立ち上がってきた方で、最近では人気俳優さんになってこられました。聴衆の熱さとその場の雰囲気に感動されていたようで、人情味豊かな加藤そのもの、という感じ。こっちが感動する。
 斉藤さん。この方、キャスティング決定の絵を見た時に、「山本、あり!」とマルだった(笑)わけですが、実は1年前にはどんな人か全然知らなくて(^_^;)。見ているうちに、あぁけっこう頑張ってる方なんだなぁと思い、劇中でも、そんなに科白が多いわけではないのに存在感はきっちり“山本”してたというか。彼も新人さんの部類に入るわけで、大きなステージでの言葉少なな生の声に、こちらも共感する感じでした。
 高島さん。実はこの舞台挨拶で告白されるまで、この方がこんなに“ヤマトファン”だって知らなかった。雑誌の記事なんかにけっこう仰っていて、佐渡酒造というキャラの価値を良くしっておられるだけに悩んだ場面もあったそうですが、なんといいますか、やはり凄い女優さんだなと思います。美しくて熱くて、その表現方法を知っておられて。あぁこんな方々に支えられていたんだなと思いました。

 でも一番熱かったのは山崎貴監督だったと思います。「本当に困難な旅でした」という長くはない言葉の中に、“本気でイスカンダルまで行って帰ってきたんだぞ”みたいなものがあって、それがチームをまとめていたんでしょうか。
 11/5に発売された『キネマ旬報』に、詳細なインタビューが載っていますが、それを読んで「あぁなるほど」と思ったものもありました(ただし『キネ旬』の特集記事は、随所に“ネタバレ”記事がありますのでご注意)。

 というようなことを忘れないうちにメモっておきましょう。
 イベント性は高くなく、美しい舞台の上で一人ずつが話をしただけの舞台挨拶でしたが、こんな心の篭ったものもなかったような気がします。見聞きすることができて、幸甚でした。

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