SBヤマト 観たよ(6)/古代進と森雪
実は最初に試写会で見た時、うわぁぁ、と思ってしまったのがコレ↑です(*^_^*)。
アニメなら相当にクサい科白でも大丈夫だったのに、実写でラブシーンに突入すると、うわぁぁ強烈なもんなんだなー、と妙なところで感心。もちろん、そのへんはさすがに“映画”の素晴らしさで、あの科白まともにやったらダメダメなのは当然。設定が変わっていることもあって、科白より動作や挙動、まぁ科白もまっすぐじゃなくて現代人風にアレンジされているから、ちょっと斜めってたりして、洒落てたけど。
照れちゃって見られなかったです、正直言って(笑)。何故だろうなぁ…やっぱり、それが“古代進と森雪だから”でしょう。だから生な感じが…あうあう。
で、2回目からは平気になり、3回目でようやくゆっくりとそのあたりを斟酌する余裕が出来たので、もういっぺん観てからコレについては書こうと思った。
それでも最初から。森雪って可愛い…そう思いました。強くて、たくましくて、必死で、可愛い。古代進に再会し、それによってだんだん、ようやく本来の自分に戻れた。だからそれ以降の彼女ってとても美しくて可愛いじゃないですか?
(( 以下、ネタバレなので ))
注/写真は11月26日に赤坂sacasの広場で、巨大ヤマトの「波動砲発射」イベントの際に大スクリーンに映ったものを撮ったものです(前のと同じく)。妙にキレイに撮れたので載せてしまいますが、けっして怪しい出自じゃありません。ほかに4点ほど撮れましたので、あとのアーティクルに載っけてく予定です(1点・既出)。

↑例の、“第三艦橋事件”のあと、古代が艦長室に行って秘密を打ち明けられたあとのシーンですね。ちょっとシャッター切るのが遅くて、歪んでます(at 赤坂sacas 大スクリーン映像より 2010.11.26)
森雪が、その性質の半分を葬り去って生まれたキャラクターが、森雪@ブラックタイガー隊のエースパイロット、だった。この「森雪である部分=彼女の手は命を救う手」という部分。彼女の優しさとか、生来のたくましさ、とか。女である部分…そうしてなによりも大きなのは「コダイススムを愛してる」という部分…まぁヤマトだから。
この、彼女の古代への想いが、どうなっていったか、というのは最初からごく自然に共感できたし、ココロの中に入ってきた。脚本家が女性だというばかりではないと思いますが、科白や所作の一つ一つが不自然なく伝わってきて、私はこの森雪、とても好きです。
古代と再会するシーンも劇的で好きなんですよねぇ。古代@木村が、「森雪?」って言うあの口調も。ほんとにびっくりしたんだろうな、元の仲間たちが(親友の島ですらも)こんなに乗ってると思わなかった。よく考えラバ当然のはずなんでしょう、皆、使命感強く、腕前も一級なんだから。…つまり、古代はそのくらい人生投げてたんですよねぇ。ただ、生き意地が強いというか、そういうタイプの人間というのはいるものです。諦めて投げているけども、どこか本能的に底のほうで、生きてやる、前へ進んでやると足掻くタイプ。木村さん演じる古代進って、そういう業(ごう)のようなものを、もともと持っている人物だと感じた。
やっぱりあれですよ。なんといっても絶世の美女なわけで、5年前だと10代の終わりごろ。そりゃ女性戦闘機隊員が珍しくないといったってムクツケキ人間たちの間にいて、それも目を輝かせて自分のあと追っかけてきた少女だったら覚えてますって、絶対。案外、一目ぼれだった説も間違いじゃないでしょうね。
ともかく2人の距離の近づき方がかなりきゅんと来るです。私は古代ファンでもなければ森ファンでもないので、その展開を温かく見守っちゃうわけですが、第三艦橋事件の時は、本当に切ない。前にも書いたけど、この古代進、けっこうよくぐしぐしと泣いてますが。雪といると泣いちゃうんですよね、それだけ本心露にしている。命令を下すとき、明らかに古代進、涙流していたし。それを受けた雪も、「命令は正しい。これは自分の意思で撃つ」と覚悟決めてやったと思うんですよね。
2人が抱き合うシーンが何度かありました。この雪、えらいところは、すがらないですね。ぐーのままで、肘で突き返して、なんとか自分を保とうとする。上官と部下ですから当たり前ともいえるんですが、感情はもう相手に流れ込んでいるのに、そこでも甘えまいとするところがけなげで、かわいい。立場が戦闘員だから、そういうこともわかってしまう古代進だから、っていうようなところは、けっこう泣けました。
雪との距離の近づき方が、2人の触れ方でわかるのはなかなか実写の妙味だなと思いました。ちょっとした表情の変化、距離の取り方、口のききかた。…最後の出撃での雪の科白とKissは、やっぱり名場面ですねぇ。オリジナルだけど。
アナライザーの科白がまたいいじゃありませんか。古代の答えも。

↑上記と同様。コスモ・ゼロの発進シーン
少し話が逸れますが。ガミラス/イスカンダルへの上陸作戦のミーティングで、古代が「コスモ・ゼロなら大丈夫だ」と皆の反論をふさいだあと、雪が「エンジンをかければ察知される」と危険を言うシーン。「エンジンを止めて自由落下で突破する」…この科白を古代が言ったあとの絵が好きでしたな。
皆が、「無理です、そんな危険な」「万に一つも…」なんて言いたかっただろうし、そんなこと不可能だと普通なら言う場面。だけど皆が、古代ならできるかもしれないと思い、古代にしかできないと思ったから、出しかけた言葉を飲み込んだ。それがよくわかったし、、、それでも「危険には違いない」わけですよね。誰もが口には出さない、だから古代進に賭ける、という瞬間。これ、けっこう醍醐味だったです。
さて恋愛から逸れましたが、森雪の瞳で始まって、緑を取り戻した地上と彼女と古代の息子で終わるこの作品。山崎さんが「女の映画なんだ」と仰いましたが、そこに映画的美学&メッセージ性のようなものを感じました。
確かに戦争とか敵と戦うことや相手の人格問題とかその他、アニメと比しても切り捨てていいのかというような切捨ては行なわれていますが、命をつなぐ、という意味で、未来を希望に変えたのが森雪という存在だったのですなぁ(古代進にとって)。
私、この「年齢差設定」が、今回こんなに気持ちよく見られた一つの理由でもあります。古代と島と真田だけが38~40くらいで、あとは皆(たぶん)20代の若者たち。だから人格にも物語にも深みが出た(だからきっと守にーちゃんとは2~4歳くらいしか離れてなかったと思う=つまり真田さんとも)。
森雪は古代を救うことで、対等になっていく。
さてラストシーンに登場する子どもがBBSとかオフ会でも話題になりましたが、私は最初ひと目みて、「うわぁ、古代の子かぁ。え? じゃいったいいつ?」と思ったのは確かです。「まま~」と呼ぶ彼の髪の毛が天然のくりんくりんパーマで、それにどことなく古代に似てる。そういう意図で選ばれた子役だったと思ったからです。
最初は、某所でも誰かが書かれていたように、地球へ帰ってからの子(矛盾しているようですが)だと思ったんですよ、直感的に。なんらかの形で古代の遺伝子を得た雪が、改めてもうけた子だとね。(そのへん突っ込むとウチ設定になっちゃうのですが、常にそういうこと考えながら書いてきたので、咄嗟にそっちに頭が行っちゃうんですよ。普通に「あぁ艦内で××でできた子かも」と思うようになったのは、あとで冷静になってからでね。これ、普通と逆ですね)
でもまぁあれが無かったら救いがなかった。まんま『さらば』でしたよね。
風を受けて空を見上げる雪@メイサの表情がとても素晴らしい。少し寂しそうで、でも幸福そうでね。仲間がいる、、、みんな死んでしまったけど島くん父子も、生きて助け合えるんだから。…とね。
古代が森雪の首筋にガンを当てて失神させてしまう決断力がすきでしたな。そのあと、愛しそうに手をさすり、島が引き取りに来てくれるまで見つめるところ。いろいろを託したんでしょうけど…離れたくなかっただろうね。
う~んやっぱり「恋愛」の部分をきちんと書くのは難しいですね。もっと思ったことも言いたいこともいっぱいあったんですけども。
まとまらないまま、とりあえず、アップしておきます。
アニメなら相当にクサい科白でも大丈夫だったのに、実写でラブシーンに突入すると、うわぁぁ強烈なもんなんだなー、と妙なところで感心。もちろん、そのへんはさすがに“映画”の素晴らしさで、あの科白まともにやったらダメダメなのは当然。設定が変わっていることもあって、科白より動作や挙動、まぁ科白もまっすぐじゃなくて現代人風にアレンジされているから、ちょっと斜めってたりして、洒落てたけど。
照れちゃって見られなかったです、正直言って(笑)。何故だろうなぁ…やっぱり、それが“古代進と森雪だから”でしょう。だから生な感じが…あうあう。
で、2回目からは平気になり、3回目でようやくゆっくりとそのあたりを斟酌する余裕が出来たので、もういっぺん観てからコレについては書こうと思った。
それでも最初から。森雪って可愛い…そう思いました。強くて、たくましくて、必死で、可愛い。古代進に再会し、それによってだんだん、ようやく本来の自分に戻れた。だからそれ以降の彼女ってとても美しくて可愛いじゃないですか?
(( 以下、ネタバレなので ))
注/写真は11月26日に赤坂sacasの広場で、巨大ヤマトの「波動砲発射」イベントの際に大スクリーンに映ったものを撮ったものです(前のと同じく)。妙にキレイに撮れたので載せてしまいますが、けっして怪しい出自じゃありません。ほかに4点ほど撮れましたので、あとのアーティクルに載っけてく予定です(1点・既出)。

↑例の、“第三艦橋事件”のあと、古代が艦長室に行って秘密を打ち明けられたあとのシーンですね。ちょっとシャッター切るのが遅くて、歪んでます(at 赤坂sacas 大スクリーン映像より 2010.11.26)
森雪が、その性質の半分を葬り去って生まれたキャラクターが、森雪@ブラックタイガー隊のエースパイロット、だった。この「森雪である部分=彼女の手は命を救う手」という部分。彼女の優しさとか、生来のたくましさ、とか。女である部分…そうしてなによりも大きなのは「コダイススムを愛してる」という部分…まぁヤマトだから。
この、彼女の古代への想いが、どうなっていったか、というのは最初からごく自然に共感できたし、ココロの中に入ってきた。脚本家が女性だというばかりではないと思いますが、科白や所作の一つ一つが不自然なく伝わってきて、私はこの森雪、とても好きです。
古代と再会するシーンも劇的で好きなんですよねぇ。古代@木村が、「森雪?」って言うあの口調も。ほんとにびっくりしたんだろうな、元の仲間たちが(親友の島ですらも)こんなに乗ってると思わなかった。よく考えラバ当然のはずなんでしょう、皆、使命感強く、腕前も一級なんだから。…つまり、古代はそのくらい人生投げてたんですよねぇ。ただ、生き意地が強いというか、そういうタイプの人間というのはいるものです。諦めて投げているけども、どこか本能的に底のほうで、生きてやる、前へ進んでやると足掻くタイプ。木村さん演じる古代進って、そういう業(ごう)のようなものを、もともと持っている人物だと感じた。
やっぱりあれですよ。なんといっても絶世の美女なわけで、5年前だと10代の終わりごろ。そりゃ女性戦闘機隊員が珍しくないといったってムクツケキ人間たちの間にいて、それも目を輝かせて自分のあと追っかけてきた少女だったら覚えてますって、絶対。案外、一目ぼれだった説も間違いじゃないでしょうね。
ともかく2人の距離の近づき方がかなりきゅんと来るです。私は古代ファンでもなければ森ファンでもないので、その展開を温かく見守っちゃうわけですが、第三艦橋事件の時は、本当に切ない。前にも書いたけど、この古代進、けっこうよくぐしぐしと泣いてますが。雪といると泣いちゃうんですよね、それだけ本心露にしている。命令を下すとき、明らかに古代進、涙流していたし。それを受けた雪も、「命令は正しい。これは自分の意思で撃つ」と覚悟決めてやったと思うんですよね。
2人が抱き合うシーンが何度かありました。この雪、えらいところは、すがらないですね。ぐーのままで、肘で突き返して、なんとか自分を保とうとする。上官と部下ですから当たり前ともいえるんですが、感情はもう相手に流れ込んでいるのに、そこでも甘えまいとするところがけなげで、かわいい。立場が戦闘員だから、そういうこともわかってしまう古代進だから、っていうようなところは、けっこう泣けました。
雪との距離の近づき方が、2人の触れ方でわかるのはなかなか実写の妙味だなと思いました。ちょっとした表情の変化、距離の取り方、口のききかた。…最後の出撃での雪の科白とKissは、やっぱり名場面ですねぇ。オリジナルだけど。
アナライザーの科白がまたいいじゃありませんか。古代の答えも。

↑上記と同様。コスモ・ゼロの発進シーン
少し話が逸れますが。ガミラス/イスカンダルへの上陸作戦のミーティングで、古代が「コスモ・ゼロなら大丈夫だ」と皆の反論をふさいだあと、雪が「エンジンをかければ察知される」と危険を言うシーン。「エンジンを止めて自由落下で突破する」…この科白を古代が言ったあとの絵が好きでしたな。
皆が、「無理です、そんな危険な」「万に一つも…」なんて言いたかっただろうし、そんなこと不可能だと普通なら言う場面。だけど皆が、古代ならできるかもしれないと思い、古代にしかできないと思ったから、出しかけた言葉を飲み込んだ。それがよくわかったし、、、それでも「危険には違いない」わけですよね。誰もが口には出さない、だから古代進に賭ける、という瞬間。これ、けっこう醍醐味だったです。
さて恋愛から逸れましたが、森雪の瞳で始まって、緑を取り戻した地上と彼女と古代の息子で終わるこの作品。山崎さんが「女の映画なんだ」と仰いましたが、そこに映画的美学&メッセージ性のようなものを感じました。
確かに戦争とか敵と戦うことや相手の人格問題とかその他、アニメと比しても切り捨てていいのかというような切捨ては行なわれていますが、命をつなぐ、という意味で、未来を希望に変えたのが森雪という存在だったのですなぁ(古代進にとって)。
私、この「年齢差設定」が、今回こんなに気持ちよく見られた一つの理由でもあります。古代と島と真田だけが38~40くらいで、あとは皆(たぶん)20代の若者たち。だから人格にも物語にも深みが出た(だからきっと守にーちゃんとは2~4歳くらいしか離れてなかったと思う=つまり真田さんとも)。
森雪は古代を救うことで、対等になっていく。
さてラストシーンに登場する子どもがBBSとかオフ会でも話題になりましたが、私は最初ひと目みて、「うわぁ、古代の子かぁ。え? じゃいったいいつ?」と思ったのは確かです。「まま~」と呼ぶ彼の髪の毛が天然のくりんくりんパーマで、それにどことなく古代に似てる。そういう意図で選ばれた子役だったと思ったからです。
最初は、某所でも誰かが書かれていたように、地球へ帰ってからの子(矛盾しているようですが)だと思ったんですよ、直感的に。なんらかの形で古代の遺伝子を得た雪が、改めてもうけた子だとね。(そのへん突っ込むとウチ設定になっちゃうのですが、常にそういうこと考えながら書いてきたので、咄嗟にそっちに頭が行っちゃうんですよ。普通に「あぁ艦内で××でできた子かも」と思うようになったのは、あとで冷静になってからでね。これ、普通と逆ですね)
でもまぁあれが無かったら救いがなかった。まんま『さらば』でしたよね。
風を受けて空を見上げる雪@メイサの表情がとても素晴らしい。少し寂しそうで、でも幸福そうでね。仲間がいる、、、みんな死んでしまったけど島くん父子も、生きて助け合えるんだから。…とね。
古代が森雪の首筋にガンを当てて失神させてしまう決断力がすきでしたな。そのあと、愛しそうに手をさすり、島が引き取りに来てくれるまで見つめるところ。いろいろを託したんでしょうけど…離れたくなかっただろうね。
う~んやっぱり「恋愛」の部分をきちんと書くのは難しいですね。もっと思ったことも言いたいこともいっぱいあったんですけども。
まとまらないまま、とりあえず、アップしておきます。