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2012_02
12
(Sun)18:31

肉体美っつの!?

 少し前のことになりますが。

 最近、リアルタイムのネット書きというと、某所で「つぶや」いたりとか、某SNSで「送信」したりしちゃったりとかの200字・リアルタイム文章に慣れてしまって、なかなかこっちまで感動を残しておけないんです。素晴らしい舞台や、映画や、友人たちとの交流や、演奏会が、それこそ、忙しい時ほど本当にたくさん、あるというのにね。

 はい。それで少し前のことになりますが。

 ボリショイ劇場バレエ が来日していました。2月の頭のことです。
 3演目上演で、『スパルタクス』『ライモンダ』『白鳥の湖』という、珍しい演目だったんですね。

 バレエ好きなら、、、いやそうでなくとも、80年代・90年代に『アラベスク』や『SWAN』や『レディ・ラブ』に目を輝かせたヒトビトなら、誰でも知ってる演目だと思います。ひゃぁ~、ライモンダが来るぅ、ってなもんです。日本での上演、絶対無理!(もしかして上演権の問題もあるかもですが)。ボリショイのお得意技。ライモンダも前幕上演はめったにない、コンクールでパ・ドゥ・ドゥはよく踊られるけど、と言ったのは、ミロノフ先生だったか、『NYバード』だったか!? 
 ともかく、本国でもめったに上演されないスパルタクスですよぅ。しかもスター若手ダンサー目白押し!

 これ見ないといかんでしょう、ということで、友人がチケットを取ってくれて(バレエは好きだがイマイチ強くないので、そっちに強い友人にいつも頼んでいる)、2人で出かけましたさ。

 いやぁもう。
 男性30人の肉体美の乱舞っ!! (<をい) すごいですーー。噂には聞いていましたが、「ボリショイの真髄」ってやつですか? 『アラベスク』の中で、ミロノフ先生がノンナに、「参ったな。ボリショイとレニングラード(現在のマリィンスキーですが)の違いだ」とおっさっておられましたが。趣旨は、ボリショイはアクロバット的なテクニックの華やかさと外へ向かう表現のオープンだが、マリィンスキーの方は内に秘めた情緒や優雅さをうたう。……みたいな。でも、本当にそうなんですからびっくりです。

 ボリショイの「白鳥」はもう素晴らしいのはわかっていたのですが、さすがに忙しい時期に3演目は無理だったので、二つだけにしました(友人の話によると、オデット役がもう人間とは思えないほど素晴らしかったのだそうで、「白鳥であんなに泣くとは思わなくなった」というくらい感動しておりましたが)。
 『スパルタクス』→音楽、ハチャトリアン
 『ライモンダ』→音楽、グラズノフ

 これ、ずるいよねぇ。バレエ・リュス(ロシアバレエ)は、座付きの作曲家に、こぉんな、音楽史上残るようなド天才抱えてんだもん。白鳥は、チャイコフスキーでしょう? 桁が違うんだよ。すごすぎだよ。
 ハチャトリアンの音楽は、もう、本当に派手でエネルギッシュで美しくて……それとすごすぎたのは、オーケストラの演奏もで、ものすごいドソロとかあるんですよね、らっぱの。ホルンの。ヴァイオリンやハープの。チューバの。そういうのをらくらくと、楽しそうに、それに踊り手に合わせて演奏するんだこれが。しかもですよ。踊り手が、音の一つもはずさない。パと(つまり手と足と)フレーズで、すべての音をつかんで、踊っていくんですよ、あんな難しい振り付けでも。

 これって訓練なのかしら。習慣として当たり前にそうなっているのかな。
 バレエもそういう風に見てみるととても面白いですよ、まるで“目で見る音楽”なんです。…私が日本のバレエがいまひとつ苦手なのは、これができてない団体が多いからです。テープやCDに合わせる方が踊りやすい、本番も録音で行う、、、まったく音楽じゃなくて、物語のついたスポーツみたいなんです、私には。そういった意味では、モダンの方が面白いですよ、完全に、音と一体化だから。

 だけど、ロシアバレエの伝統って、恐ろしいくらい美しいのですな。びっくり。
 それと、層の厚さ・・・これはもう仕方ないですが、コールド(群舞)の一人一人が、まるで夢のように美しくて、きちんと踊れていて、パ・ド・カトルだろうと何だろうと、「あれだれ?」っていうくらい個性的。あとでパンフレットを探してみると、ソリストですらなかったりするような若い子が、自分の踊りを踊っていたりする。なんということでしょうねぇ。

                      ・・・
 「スパルタクス」に話を戻します。
 確かに、中身がすごく芸術的だとかじゃなくて(笑)、ともかく男性陣の踊りがすごいもんで。それと、皇帝の愛人エレナを演っていた女性の踊りがまぁこりゃすごくてさ。

 会場で休憩時間に、意外な人の顔をあちこちで見かけ、「え~? あなたも(バレエに興味が!?)」という驚きに満ち満ちた日。某ヤマトなお友だちも同じ会場に居たことがわかり、知っていたら終わったあと一緒に飲んだのにぃ(;_;)と悔しい思いを味わったくらい、素晴らしかったです♪

 ところで。

 ボリショイ劇場(モスクワ)

 新装オープンしました(だそうです)。
 そういえば、ここんちの関係者の皆さまと、ロシア-ウィーン旅行に行ったのはもう2年前のこと。その時、モスクワでは「改装工事中」のボリショイ劇場の前を、とぼとぼと夜中(でもなかったんですが、冬は夜が長いので、そんな感じだった)に歩いたんでした。
 今回の来日公演は、「新装オープン記念」でもあるらしく、新しくなったボリショイ劇場に、是非行きたい~~~、と騒いでいたら、「行きません?」とアクマのお誘いが(^.^)。周りの興味ありそうな方面をつっついてみているところだったりします(笑)(<しかし本当に行けるのか?)…う~ん、、、そうなると「ぺテルでゆっくり」プランはおじゃんだなぁ。2都市回るとスケジュールはけっこうキツいんですよねぇ。お金もかかるし。(*^_^*)♪
 でも、行きたいな~~~。とか、いままだ春にならないうちには思ってみたりします。

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2012/02/12 (Sun) 21:49 | | 編集 | 返信

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