贅沢なコンサート:承前
商売柄、「ご招待券」をいただくことが結構多い。
だがしかしこれは、ある意味では“長年の努力の成果”ともいえる。営業とお金をつぎ込んだのと、仕事を積み重ねたのと、人脈づくりとかなんとか、、、全部。ハテ今の立場にたどり着くのに、何年かかったかしらん?
そういった意味では、行きたかったコンサートに業務が忙しくて行けない(また行かなかったことで、その先に損が生じる、、、絶対聴いておいた方がよいステージだったり)というのは本末転倒なのだが。
と、同時に。
「これは行っておかなければならない」という、ご招待もあったりする。その意味はといえば、何回も続けて断り続けると、ご招待いただく権利を失う、という意味である。。。ま、これは当然でしょう。ただ、どうしてもどうしても行けないことが数回続いた時は、断る時に、心底残念であることと業務でいけないことを具体的に伝え、「次は是非」とお願いしておく。まぁこのくらいは当然の心得といえよう。
さて。
そういう努力の成果、、、ではないはずなのだが、私に似合わない1枚の招待状が年に二度ほど舞い込む。ところが、今回は中でもゴージャスだ。
楽器の王様・ストラディヴァリウスを多数所有している某財団の主催するコンサートなのだが、たいていは毎年、貸し出しをしている有望アーティストを招聘し、関係者向けコンサートを開く(もちろん一般売りもあるので、聞きそびれるということはないからご安心を)。一度に1人、「誰誰さんコンサート」である。
ところが今年は、各方面に貸し出されている楽器が、アーティストごと一堂に介し、なんと、9本が揃っての豪華プログラム。……いやまて。楽器が揃うだけなら、「ストラディヴァリウス・サミットコンサート」という、普段眠ってる楽器を引っ張り出して、某世界的オーケストラの奏者たちが演奏するという贅沢な催しもある。いや、これが凄いなと心惹かれたのは、「ふだんその楽器を使っている一級のアーティストたちが、集まってきてソロやアンサンブルを聴かせてくれる」ことである。
しかも、好きなアーティストさんばっかり~~。
あぁ、忙しい時期じゃなくてよかった。
ところでこの手のコンサートには2回に1回くらい「レセプション」が付いている。ホールが紀尾井ホールだったり別の場所だったり様々なので、今回は久々のサントリーホール。森ビルの上階(××クラブ)を借り切ってのパーティでありまして、招待状にも「ドレスコードがあります」と書いてある。
ドレスコード? ドレスコードって、、、???
ご親切に、その説明も書いてあった。ふむふむさほど厳しいものではないらしい。男性はスーツ着用(つまりネクタイして上着を着てればいいわけ)、女性はキャミの人はジャケットも着てね、くらいである。あぁよかった、サンダルじゃなくて靴履いてきて(笑
ということで、この「ドレスコード」に引っかかって行こうか行くまいかと迷ったが、行って正解だった。
・・・
高層ビルの37階のクラブ(入口にコンシェルジュが居て、通路はセキュリティの扉があり、絨毯が敷いてあったりする場所。女性なんかはシャレたバッグを持って、ごく普通に短いドレス(まだ時間が時間だからね)を着こなしていたりする場所ですねぇ。
こういうこと混じってると、つくづく“庶民”のワタシタチ。もちろん、慣れてるフリをすれば、別段平然と混ざっていられるのも、こういったショーバイの人間の特徴だけど(自分も含む)。
ともかく料理が旨い。ブッフェ形式だからあっという間に無くなる。こういった場所に来る年配者はパワフルで、素早い。とっとと取ってしまい、ぱくぱくと食う。それでさっさと歓談に移る。
飲み物だけはいくらでもあり、たいていオレンジ・グレープのジュース、ウーロン茶、シャンパン、白赤のワイン、ビール(輸入物だった)。残念ながらジンジャーエールやペリエは無かったけど、コストの関係かいな。
まじで旨かったです。
それから、東京を一望できる場所から見下ろす夕陽は絶景かな。
さすがに見とれている老若男女も多くて、ともあれなかなかシャレたレイアウトの場所では、いくつかのテーブルの周りに食べ物、壁のあたりには椅子とテーブル。三々五々集まってお話したり、お年を召した方は座ってもよい。普通のパーティとかだと、ここで忙しそうに携帯電話で外と連絡を取ってる輩(うちらのショーバイな人々だよね)がいるんだけど、この日は、無し。なにせこのあと、まだ本番はコンサートなのだから。
太陽と空もだけど、私は別の感慨も持ったね。
足元に街を見下ろす感じって、、、やっぱ特別なのかもな。ふとそんな感じ。企業家とかはやたら高い場所にオフィスや社長室を持ちたがるけど、これはやっぱり人々を踏んでのし上がって上から見下ろしてやる、という気分も影響していると思うな。癖になる感じはしますね。東京タワーとかから下を眺めているのとは、違うようだ。
ともかく、暮れゆく夕陽はとても美しかった。
見渡すと、知り合いはほとんどいなかったのですが、ツレは物怖じしないため、通路で迷ってた外人さんと仲良くなり(実は財団の結構エライ人だと思うんだけどなぁ、私の記憶によると)、談笑しているし。結構パーティ上手なので、人見知りな私にとってはとても助かる。
財界の人々、、、てのはいるんだぁ。財界、といっても財閥系ではない。ビジネス系といいますか。出資してくださっている会社関係のエラい人々とかそのご子弟とか。妙に場馴れした娘や息子たちが少しいて、だめじゃん、と思うやつもいたけど(笑)、往々にして女の子は皆、よく躾けられていて大人の会話に加わっているのね。
といいつつ、知り合いは皆、エライので、何故かあちこちとお話する私たち。
ちょうど、某省庁長官氏ご夫妻も来場されていて、(音楽関係者というのは、地位とかそういうのをすっ飛ばしてOKなことがあって、実は知己もあり)某フランクフルト空港でのヴァイオリン接収事件についてしばしの意見交換。どういう方法をどうしている、というのは書けないですが、努力はしてくださっているそうな。あまり突っ込んだ話はする時間がなかったのだけど(話したい人がたくさん待ってるんですよね、あぁいうときって)、なかなか貴重なお時間でございました。
と。
すっかり満足したわれわれは、ホールへ移動。ぞろぞろと移動したのでありました(^_^)。
コンサートもまた贅沢でございまして。。。その話はまた次に。
だがしかしこれは、ある意味では“長年の努力の成果”ともいえる。営業とお金をつぎ込んだのと、仕事を積み重ねたのと、人脈づくりとかなんとか、、、全部。ハテ今の立場にたどり着くのに、何年かかったかしらん?
そういった意味では、行きたかったコンサートに業務が忙しくて行けない(また行かなかったことで、その先に損が生じる、、、絶対聴いておいた方がよいステージだったり)というのは本末転倒なのだが。
と、同時に。
「これは行っておかなければならない」という、ご招待もあったりする。その意味はといえば、何回も続けて断り続けると、ご招待いただく権利を失う、という意味である。。。ま、これは当然でしょう。ただ、どうしてもどうしても行けないことが数回続いた時は、断る時に、心底残念であることと業務でいけないことを具体的に伝え、「次は是非」とお願いしておく。まぁこのくらいは当然の心得といえよう。
さて。
そういう努力の成果、、、ではないはずなのだが、私に似合わない1枚の招待状が年に二度ほど舞い込む。ところが、今回は中でもゴージャスだ。
楽器の王様・ストラディヴァリウスを多数所有している某財団の主催するコンサートなのだが、たいていは毎年、貸し出しをしている有望アーティストを招聘し、関係者向けコンサートを開く(もちろん一般売りもあるので、聞きそびれるということはないからご安心を)。一度に1人、「誰誰さんコンサート」である。
ところが今年は、各方面に貸し出されている楽器が、アーティストごと一堂に介し、なんと、9本が揃っての豪華プログラム。……いやまて。楽器が揃うだけなら、「ストラディヴァリウス・サミットコンサート」という、普段眠ってる楽器を引っ張り出して、某世界的オーケストラの奏者たちが演奏するという贅沢な催しもある。いや、これが凄いなと心惹かれたのは、「ふだんその楽器を使っている一級のアーティストたちが、集まってきてソロやアンサンブルを聴かせてくれる」ことである。
しかも、好きなアーティストさんばっかり~~。
あぁ、忙しい時期じゃなくてよかった。
ところでこの手のコンサートには2回に1回くらい「レセプション」が付いている。ホールが紀尾井ホールだったり別の場所だったり様々なので、今回は久々のサントリーホール。森ビルの上階(××クラブ)を借り切ってのパーティでありまして、招待状にも「ドレスコードがあります」と書いてある。
ドレスコード? ドレスコードって、、、???
ご親切に、その説明も書いてあった。ふむふむさほど厳しいものではないらしい。男性はスーツ着用(つまりネクタイして上着を着てればいいわけ)、女性はキャミの人はジャケットも着てね、くらいである。あぁよかった、サンダルじゃなくて靴履いてきて(笑
ということで、この「ドレスコード」に引っかかって行こうか行くまいかと迷ったが、行って正解だった。
・・・
高層ビルの37階のクラブ(入口にコンシェルジュが居て、通路はセキュリティの扉があり、絨毯が敷いてあったりする場所。女性なんかはシャレたバッグを持って、ごく普通に短いドレス(まだ時間が時間だからね)を着こなしていたりする場所ですねぇ。
こういうこと混じってると、つくづく“庶民”のワタシタチ。もちろん、慣れてるフリをすれば、別段平然と混ざっていられるのも、こういったショーバイの人間の特徴だけど(自分も含む)。
ともかく料理が旨い。ブッフェ形式だからあっという間に無くなる。こういった場所に来る年配者はパワフルで、素早い。とっとと取ってしまい、ぱくぱくと食う。それでさっさと歓談に移る。
飲み物だけはいくらでもあり、たいていオレンジ・グレープのジュース、ウーロン茶、シャンパン、白赤のワイン、ビール(輸入物だった)。残念ながらジンジャーエールやペリエは無かったけど、コストの関係かいな。
まじで旨かったです。
それから、東京を一望できる場所から見下ろす夕陽は絶景かな。
さすがに見とれている老若男女も多くて、ともあれなかなかシャレたレイアウトの場所では、いくつかのテーブルの周りに食べ物、壁のあたりには椅子とテーブル。三々五々集まってお話したり、お年を召した方は座ってもよい。普通のパーティとかだと、ここで忙しそうに携帯電話で外と連絡を取ってる輩(うちらのショーバイな人々だよね)がいるんだけど、この日は、無し。なにせこのあと、まだ本番はコンサートなのだから。
太陽と空もだけど、私は別の感慨も持ったね。
足元に街を見下ろす感じって、、、やっぱ特別なのかもな。ふとそんな感じ。企業家とかはやたら高い場所にオフィスや社長室を持ちたがるけど、これはやっぱり人々を踏んでのし上がって上から見下ろしてやる、という気分も影響していると思うな。癖になる感じはしますね。東京タワーとかから下を眺めているのとは、違うようだ。
ともかく、暮れゆく夕陽はとても美しかった。
見渡すと、知り合いはほとんどいなかったのですが、ツレは物怖じしないため、通路で迷ってた外人さんと仲良くなり(実は財団の結構エライ人だと思うんだけどなぁ、私の記憶によると)、談笑しているし。結構パーティ上手なので、人見知りな私にとってはとても助かる。
財界の人々、、、てのはいるんだぁ。財界、といっても財閥系ではない。ビジネス系といいますか。出資してくださっている会社関係のエラい人々とかそのご子弟とか。妙に場馴れした娘や息子たちが少しいて、だめじゃん、と思うやつもいたけど(笑)、往々にして女の子は皆、よく躾けられていて大人の会話に加わっているのね。
といいつつ、知り合いは皆、エライので、何故かあちこちとお話する私たち。
ちょうど、某省庁長官氏ご夫妻も来場されていて、(音楽関係者というのは、地位とかそういうのをすっ飛ばしてOKなことがあって、実は知己もあり)某フランクフルト空港でのヴァイオリン接収事件についてしばしの意見交換。どういう方法をどうしている、というのは書けないですが、努力はしてくださっているそうな。あまり突っ込んだ話はする時間がなかったのだけど(話したい人がたくさん待ってるんですよね、あぁいうときって)、なかなか貴重なお時間でございました。
と。
すっかり満足したわれわれは、ホールへ移動。ぞろぞろと移動したのでありました(^_^)。
コンサートもまた贅沢でございまして。。。その話はまた次に。