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2012_11
18
(Sun)09:28

:ヤマトサウンドと表現者たち.n

 ヤマト音楽式典レポートは第二部まで終了しました(?)。
 昨日はいろいろあったので閑話休題、と行きたいのですが、写真をカイシャに忘れてきてしまったので(<だめじゃん)、別の話をしようと思います。タイミング良く、とても面白い話が聴けたからです。

 ご期待に応えて(!?)、ちょっと「これ」をネタに反論(?)というほどでもないけど、思うところを書いてみようかな(^_^)♪

ええと。
私はけっして「吹奏楽」に恨みはないですよ~~、先にゆっておきます。
吹奏楽関係者から、「ブラスバンド」と言われると頭にくる、といわれて、素直に
言いにくいのに、ちゃんと「吹奏楽」と言っています。はい。
それに素晴らしい奏者の方々もたくさん存じ上げていますし、
知り合いや私の周りでも、中高時代に吹奏楽部で才能に目覚め、苦労して音大に入ってそののち活躍している方々なども、たくさん存じ上げています。


「ヤマトのコンテンツを、吹奏楽が継承してきてくれた」
という見方。なるほどーそういう視点もあったか。
確かに一般的に知られている、という意味では凄いことですよね。
アニメは知らなくても音楽は知っている。なんか、うるっとする話じゃありませんか。

吹奏楽の世界でスタンダードだから、といって、音楽の世界では
そこ「のみ」で生き残ってきたのではない、という実例はたくさんある。
ただし、このアーティクルでは「どう一般的か」という話をしているのはわかってて
敢えて言ってるだけなので気にしないように。
吹奏楽部にいない人間でも、ヤマトの音楽は知っているんだ
指をくわえてみているんだ、っていう話もしたいんですよ。

               ・・・
「音楽をやっている人のヤマト好き率が、相当高い」
ということは実感してます。まぁ何度も書いたしね。
吹奏楽でヤマトに親しんだことで耳にしていたこともある、もちろん。

これは、プロアマ問いません。
私が「ヤマトの音楽を演奏するプロジェクトやろう!」と言った時に、
ヤマトファン仲間に声をかけた時は人集めに苦労したのに
自分の関わっている二つのオーケストラで言ってみたら、
物凄い率で反応が高かったことでもわかります
(ただし彼らは、きちんと演奏会やライブの形でやりたいわけで、そうなると
自団の演奏会や練習、各自の活動などを調整するのは物凄く大変なことになる。
誰かが立ち上げて「この指とまれ」すればやるでしょう)。

吹奏楽でヤマトに親しみ、その魅力にハマった、人の末路(!?)は三つあります。

演奏している吹奏楽部が羨ましく悔しかったために
自力でできる方向を探ったパターン。
吹奏楽やっていて、そのまま行ってしまったパターン。
吹奏楽で吹いて目覚め、そうして、本来作られた元の音を継承していったパターン。

三つ目の人は、たいてい、「人生間違って」しまって(^_^;)。
プロオケやスタジオなんかにいらっしゃったりしますが、、、

                ・・・
私はあまり論理的に解説するのが得意ではありませんので
うまく伝わるかどうかは自信がないですけれども。

オーケストラの中でヤマト(を含めた種類の音楽)が亜流、なのではないですよね
(まぁわかって書いてらっしゃると思いますが、敢えてつついてみますと)。

そもそもカテゴリーが違う。

そもそも吹奏楽というのは現代音楽です(合唱しかり)。
オーケストラと吹奏楽を比べる(というのもヘンですが)時に、ここを誤解する人が多い。
なので敢えて書いてみます。

吹奏楽ではリアルタイムな作曲家が作曲し、編曲し、だからアニメや映画の音楽が
どんどん演奏される。
オーケストラで現代音楽というのは特異な存在で、
基本的にはクラシカルな曲を演奏するのが基本ですよね。
アニメやその他の音楽が頻繁に演奏されないのは、
何故なら演奏するための楽譜や仕組みが出来上がっていないからです。

それと、弦楽器入りのオーケストラと吹奏楽の、普及率の差。
これは大きな理由だと思います。

吹奏楽部の無い中学校高校の方が少ないと思います。
最近でこそ少し増えてきましたが、オーケストラのある中高が、
(千葉県以外で)どれだけあるでしょう?
これは弦楽器の普及率にもよります。
必然、需要があれば供給が生まれ、そうして、楽曲として格段に優れているヤマトの曲は
コンクールの自由曲などにも使われるようになっていった。
なによりも、「学生たち自身が吹きたいと思うから」だろうと思うんですよね。

                 ・・・
最初のヤマトのアニメを見聞きし、
世の中にインパクトを与えた交響組曲を聴いた世代。
……これに影響されてアニメの世界や映像の世界へ行った人、
宇宙開発方面へ行っちゃった人、科学者になった人がいたと同様、
音楽の世界に入っていった人たちもたくさん知っています。

あの音楽は、確かにクラシックではなかったのですが、シンフォニーではあった。

吹奏楽で演奏するヤマトの魅力と、
シンフォニーで演奏するヤマトの魅力。
どちらも素晴らしいし、どちらも血沸き、肉躍る、だけど、
それぞれが違った魅力を備えている、と思っています。

私が弦楽器を演奏できるようになったのは、その頃から20年後でしたから
あの響きを自分でなんとかしたいと思ってもできるわけありません。
ですが、例えば、管楽器を吹いていた人たちでも
吹奏楽で演奏する一方、オーケストラの中で演奏することを選んだ人たちもたくさんいる。
弦の響きの中で吹く旋律や和音と、
管楽器の中で歌うメロディでは、これはまたまったく別のものだから、だと想像します。

                 ・・・
もう一つ、今週聴いた、ぜんぜん別の話。

あるプロオーケストラのコントラバス奏者とお話をする機会があって。
ご存じのようにコントラバスという楽器は、「弦バス」とか「ベース」
とも呼ばれて、吹奏楽団の中にも居ますよね。
たいていのコントラバス奏者は吹奏楽でエキストラやった、なんて経験もあります。

オーケストラに弦楽器が存在する価値はどこにあるか、という話になりました。
吹奏楽でも、優れた編曲であれば、豊饒なサウンドを実現することはできます。
しかし、管楽器というのは一つの音の倍音で構成されているのだそうです。
だから、様々な音色の幅を出そうと思うと弦楽器が必要。
弦は弦で、同族楽器の五部ですから、それはそれで混ざるんですけども、
管楽器群とは異質な響きがするでしょう? 弦の透明感というのはあるけれども
弦が入ることで、様々な雑音(楽音、でもいいのですが)が生まれる。
管楽器の方が、実は純正な音がするんですよね。……目ウロコでした。
音の立ち上がりの性質、という意味では、
音の芯を作るのはどうやら弦楽器のようです。

ヤマトのシンフォニーが、ロックであり吹奏楽でありながら
オーケストラサウンドを使うことによって
新しい表現を生み出したのは
ここらへんにあるのかもしれません。

……ということで、きっかけは「亜流」じゃないよ、という話でしたが
別にそれが趣旨ではありません>某管理人

吹奏楽団の人々に、
「吹いてきた大好きな曲を、ここでまた演奏できる喜び」
があったとすれば、
オーケストラの人の中には
「演奏することができなかった大好きな曲を、いまステージで演奏できる喜び」
があると思います。某プロオーケストラの弦楽器奏者から言質も取った話です。
「ヤマトっていいよね~」というのは皆同じなんですよね。

いいないいなぁ。
一緒に舞台を見た友人とも、どなたかも書いてらっしゃいましたが
“アマチュアが乗っているのなら、自分も吹きたい”
(私は吹奏楽の楽器は出来ませんので無理ですけど、、、フルートをちょろっと吹くくらい)
そういう気持ちはよく、よっく、わかります。

考えてみれば、
大阪市音楽団(吹奏楽)のほかに、
日本フィル、新日本フィル、東京交響楽団、大阪フィル、東京ニューシティ・フィル、シティ管、そして神奈川フィル。。。
彬良さんが関わっていかれるオーケストラは、次々とヤマトの音楽を演奏していかれるんだなぁ(東響だけは違いますけどね<をい)。

さらにさらに「2199」の音楽が発展して、生サウンドで全国ツアーとかやって、
皆さんが聴ける環境ができるとうれしいな~、ということと、是非是非、皆さま。
「耳を開いて・全身で」聴いてみられてください。
オーケストラにせよ、吹奏楽にせよ、
サントラとの大きな違いを体感できることと思います。

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