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2013_05
09
(Thu)20:37

『あかいくらやみ』

 LFJ2013(ラ・フォル・ジュルネ)のGWが終わって、さすがに今回は三日間、好きなこととはいえ仕事で詰めっぱなしというのはキツかった。思ったよりも待機が多くて、消耗したし、遊べなかったし(>_<)。それでもフランス音楽三昧で楽しかったレポはまたのちほど、ということにして。
 今日はやっぱりこれを書かないと寝られない、、、仕事も手に着かないし(*^_^*)、、、だめです。

・・・

 タイトルで「ピン!」と来た方は、“お仲間”かお芝居好きですね。
 現在、上演中の長塚圭史さんのお芝居、幕末の水戸天狗党に題材を取った、ストレートプレイでございます。主演は小栗旬。『リッチマン&プアウーマン スペシャル』のあと、ほとんど他の仕事はせずにひと月(あ、CMはやったらしい、わりと大きなの)。稽古に次ぐ稽古だった模様でございます。最近ではなんだか別のプロモーションなんかもしてるみたいですけど、初日が開けて四日目。そろそろ板に着いてきた頃か、ということと私の仕事のスケジュールなぞありまして、ヤマトなお友だちと見に行くのを楽しみにしておりましたのです。

 ところがところが。
 この彼女が突然の仕事が入りまして、直前に行けなくなっちまったんですよん。
 なにせ平日の「マチネ」だし。連休明けですから。親しい人で、彼に興味のある人々を片端から当たってみましたが、皆さん、悔しがりつつ、「×」。次に主婦層に絨毯爆撃いたしましたが、こちらもパートや仕事で×。

 オフィシャル事務所通しの、しかも相当の倍率の抽選で当たったシロモノです。外へ流したりネットで知り合った人にお渡しするわけにもいかないので、一人で行くか? いやなにより“勿体ない”でしょ? お誘いしたけど「無理(;_;)」だった皆さん、そうおっしゃいました。
 平日に会社の休みを取ってまで、見にいってもいいよな人々は、だいたい心当たりは当たりつくしたところで、連休に突入。。。

 ところが。
 久しぶりにオシゴトで連絡した某先輩、、、このひとがO栗くんの兄貴分みたいな人なのですね。この方もワタクシには結構憧れでありまして(<ってその割には仲良しですが)、久々に会いたいし、お話もしたい。超忙しい方なのですが、ダメ元で誘ってみたところ、別の共演者(有名人です)からも観に来いと誘われていたらしい。ただし、チケットがすでに3月の段階で完売。とても無理とか思っていたらしい。ラッキー! ということになりご一緒できました。

 なにせ入手ルートがそれなので、とても前の方の席です。うふふ。B列というから2列目かと思っていたら、さらにその前に3列作られていて、5列目。全体も見え、役者さんのお顔や所作もよく見える、という抜群の席でした。
 14時開演、16時半まで。2時間半ぶっとおし休憩なし、という張り紙がしてありましたので、準備万端。どきどきして開演、、、つかですね。なんか生の舞台の時はいつも、どきどきしてるのですわ。少し早めに待ち合わせて、オシゴトの打ち合わせをまず済ませたわけですが、ランチもあんまり喉を通らない。午前中も、仕事してたはずですが、、、何やってたんでしょうね? “作業”くらいしかできません。
 これは、ヤマトを初めて観に行く時も“そう”なのですが、微妙に違うのですね。一種のビョーキってやつなんでしょう。

 ……一度は、ステージに“立つ”側だった人間ですので、その頃の興奮というか、感覚が戻ってきてしまうような気もします。客観的に見られる、というのとは少し違っているようにも思います。手が震えて字が書けなかったりしますから、我ながら滑稽なことなのですが。

 芝居の筋は、まだ上演中なので、書くのはやめておきます。
 ただ、「水戸天狗党」の実話をもとにした、山田風太郎の原作を、長塚圭史さんが脚本・演出にして手がけ、芝居にした。最後は敦賀で斬殺された、ということと、ひどい場所に1か月以上も閉じ込められたこと、325人も殺された史実が忘れられてしまっていること、、、この芝居にはいろいろな“意味”があったように思います。エンターテインメントでありまして、楽しめるから重くはない、だけど伝わる。。。この長塚さんという方は“天才”でありますね。

 ご一緒した方は、舞台芸術方面では名の通った人なので、あまり人を褒めませんが、凄い才能に出合った時は、手放し、という人です。私もそう思います。何を凄いと思ったかも(一部)意見が一致した。彼が3年ごしで「このひとの芝居に出たい」と言っていたというのもうなずけます。

 出演者も凄いです。白石加代子さんの存在感、ヒロイン役・原田夏希さんも素晴らしかった。横田英司、小日向文世、古舘寛治、小松和重、大鷹明良(敬称略)ほか、私は顔はわかるけど名前と一致しなかったり、名前はよく見かけるけどお顔の一致しなかったりの方々がけっこう多かったですが、それは素晴らしかったです。 

ネット新聞の記事を見つけました>>記事
公式ページはこっち>>阿佐ヶ谷スパイダース

楽屋をお訪ねした話は、けっこうお恥ずかしいので、[続きを読む]へでも(_ _)。
◆ ◆
さて終演後。

当たり前のように関係者の皆さまと一緒に舞台裏へ向かう先輩。え、、、へっぴり腰になっていると、「なんだ? おいでおいで」と言われ、おっかなびっくり。「まだ(舞台が)暗いですから御足もとに気をつけて」というスタッフの声を背に、どんどん入っていく。
 シアターコクーンの裏は、舞台の裾からそのまま楽屋へ降りるようになっていて、狭い通路の両側には資料や取材された記事のコピー、お祝いの花とかいろいろ貼られていてにぎやか、だけど邪魔にならない工夫がいっぱい。なんか久しぶりに舞台裏に来たなぁと(自分も昔はこういうオシゴトもしていたので、よく出入りしていたのですが)思いつつ、こういう時、体がデカいと邪魔になるのではという余計な気弱が出てしまう。

 さすがに主役級は個室を与えられていて、入口に暖簾が下がっているんですね。これはまぁどこの芝居でも同じですね。
 一番最初にあったので、先輩は「お〇りいるか~」と平気で入っていってしまう。。。おお、どんだけ身内なんや。後ろに下がって待ってる(着替えてたら困るし)。どきどき。

 でまぁ、しばらくお2人の話を(暖簾の外で)聞いていたりして、う~んやっぱり兄貴分なんだなぁ、おぐりくん嬉しそうだし、丁寧だなぁなんて思いつつ。呼ばれたので中へ、といってもビビッて部屋の中までは入れず、入口で、、うわぁ、本人だよ!

 やっぱ背が高いなというのと、表情の見事さと、あとから友人に自慢しまくったら「よかったですね~」という言葉と共に言われたのが、「男の人に言うのはヘンですけど、綺麗でしょうね」ということだった。そうなんだ、あとで考えたら、このひとは、とても“キレイ”なんですね。
 戦争直後の設定だし、ひげ生やしてたりしてしかも汗だくだし、シャツ1枚だし。だけど、やっぱバランスとれた体と声と、お顔と、、、なにかそういう綺麗さがありますね(って冷静に分析してる場合じゃないよ~~)。
 心の中はわたわたしてるんですが、先輩の方が気を遣っていろいろ言ってくれる。

 ううう。
 実はDVDを持ってきていたので、サインしてもらう。何にしようか迷った挙句『ドクター・ドリトル』である。その時にいろいろ話したのだが、彼の言葉は勿体ないので、ここには書かない(笑)。サインしてもらう時に、「あー、そうだ、このひとレフティなんだった」と思って新鮮だったり。
 ただ、まだ舞台直後。頭の中がたぶん、半分、向こうに行ったままだったんじゃないかと(あとから思った)。この日はまだソワレもある日で、1日2公演なんだよね。だから完全に現実に戻ってはいなかったんじゃないか、とそんな風に思ったんです。

 あとから考えたら、せっかくカメラ持ってたのに(<いつも持ってます)、お2人の写真を撮らなかった。よっぽど緊張してたんだーと言うと、先輩は、「うーそれは撮ってほしかった」と一緒に悔しがる。先輩先輩、けっこうミーハーですってそれ(笑)。
 もう一緒に仕事してたのは5年以上前になる。それでもいまでもつながっている、良い仕事をした仲間というのはいいなと思います。

 それにしても。
先輩、ひどい。
「あのねーお●り。このひと(<私のこと)こんなミーハーだけど、一応、きちんとした×××(<私の職業)だから」って。それ何も紹介になってないから(;_;)。名前も言ってくれなかったし。。。あれじゃ、次、覚えててもらえないじゃんーー(泣)。

 とまぁ初邂逅は、こんな具合でした。。。自分がどうだったというよりは、鮮やかなシーンのように楽屋での“絵”が脳裏に残っているなぁ。さすが役者さんだ、次は映画2本ですね(一方は声優ですが)。

…いいのか、こんなもんアップして?>自分  まぁ日記だということでお許しください(_ _)。

コメント

はじめまして

「あかいくらやみ」を検索していてたどり着きました。

私、昨日観劇したばかりでまだあの世界観にひたっています。
豪華な俳優陣の方々の熱演はもちろん、
舞台演出も素敵で、
とても良い、これぞチームとしてのお仕事だなぁと感じました。

舞台裏まで入られたとのこと、とてもうらやましいです。


ぜひ、チームの皆様には千秋楽までお怪我無く過ごしてほしいと思います。

貴重な体験日記、有難うございました☆

2013/05/13 (Mon) 20:17 | ぽん | 編集 | 返信

いらっしゃいませ。

>>ぼんさまこんばんは。

管理人でございます。
……私はもう長く、今回主演俳優さんのファンをやっておりますが、お会いしたのは初めてでした。
もともと舞台裏にはしょっ中、出入りする商売をやっておりますが、
こういったプロダクションでは初めてで、
とても稀有な機会だったと思っています。

演出もお芝居も、素晴らしかったですね。
『シアターガイド』を買ったのですが、今週いっぱいに申し込むと
5/24のチケットがあたるかもしれないそうです。
仕事がなければ応募するのになぁ。

もう一度観たいなと思わせてくれる舞台でした。
まだ先は長いですものね、本当にお怪我なくがんばっていただきたいと思います。

もし、どなたかのファンでいらっしゃるなら、またいろいろ語り合いましょう(blogの外ででも・笑)。次は『少年H』と『ハーロック』ですね。

ご訪問、ありがとうございました。
今後ともよろしくお願いいたします。

2013/05/13 (Mon) 22:06 | 管理人 | 編集 | 返信

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