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2014_01
01
(Wed)10:23

Prosit Neuejahr!!(新年おめでとうございます)

幸せのブタ

 新年おめでとうございます。

 こちらは元日ですが、1月1日のウィーンというのは、そりゃもう静かなものです。店や美術館はほとんど皆、休みですし、スーパーもマーケットもお休み。ただ、日本と違って、三が日とかいう休みはありませんので、1月2日からは平常営業、クリスマス明け休暇、というのが1月6日にあるそうです。今年は4日5日が土日なので、オーストリアは三連休ですね。

 Xmasと新年は同じお祭りです。ウィーン市民はジルベスターのお祝いをとても大切にしていて、お店とかもだいたい14時15時で閉じてしまい、皆でお祭りに行きます。毎年テーマとかはやりは異なるようですが、市庁舎の広場とステファン広場、今年はグラーベン広場、といった市の中心部あたりは特設ステージが出来、有名な歌手とかDJなんかが来て、大騒ぎになります。
 定宿がその近く(でも路地入ったところなので、宿そのものは静かなのですが)なので、一歩広場へ出ると凄い人出。流行曲なのでしょうか、歌が始まると皆、一緒に歌いつつ、踊り始め、知らない人同士でも肩を組んだりして、とても楽しそう。Gruhwien(グリューヴァイン)というあったかい赤ワインが名物ですが、私もいっぱい買おうと広場へ出て、、、あは、ちょいとドジを踏みましたが、売店に行って「幸せのブタ」さん帽子を入手し、満足♪

 このジルベスターは花火があがったりライトアップされたりもして、一晩中、街中の人も観光客も大騒ぎ。3時4時まで楽しく過ごすのが普通なんだそうです。
 “ドイツのイタリア人”といわれるぐらい、ウィーンの人は陽気ですから、宴会は長っ尻になりがちだそうな。だから元旦は寝正月なのだそうです(でも基本的にウィーンの人というのは働き者ですね)。

 私たちは珍しくムジクフェラインへ「ジルベスターコンサート」などを聴きに行きました。
 これは、毎年日本でも深夜に生中継される「ニューイヤーコンサート」の前夜に行われる、まったく同じプログラムによるコンサートです。皆、けっこう着飾ってきており、着物の方も日本人もけっこういましたね。ニューイヤーほどではありませんが。
 ふだんはあまり興味がないのですが、初めての人間を連れていたことと、指揮者がバレンボイムだということで、私もちょっと興味があり、一緒した方は平土間の席が1席取れたのでそこへ、私たちはなんとか立ち見席を手に入れて、そこに行きました。正規料金(額面どおり)ですが、それでもあんまりお安くはないですな。
 
 ゲルマン人は背が高く、アジア人種はとても太刀打ちできません(笑)。見ただけで、日本、中国、韓国、台湾あたりからも人が来ていると思われましたが、皆、ゲルマン人の背に阻まれていた模様(笑)。でも、秩序よく、楽しく立ち席から拝見しました。。。しかし後半、さすがに死屍累々、ではないですが、隅っこのドア付近に交代に休みに行って座ったり、とまぁ、わりあい自由な雰囲気です。
 私も一度、中座しました。3時間立ちっぱなしの体力はないわ。。。

 さて帰り道。あまりの混雑に、年配者を連れているし、ふだんは歩くのですが、地下鉄に乗ろうと乗り込んだ、、、はいいけど、、、は? なんで?急行なんかあったかいな。
 宿泊している市の中心部にある「Stephanplatz駅」がすっ飛ばされた。次の駅で降りたところ、あぜんとしていた私たちに一緒に座っていた若い地元の人が説明してくれたところによると、ジルベスターの時間帯、この駅、閉鎖中ですとのこと。結局、戻って、タクシーで路地まで入ってもらい、、、まぁそれは正解でしたね。

 電車のチケットは、以前は回数券とか使っていましたが、現在は72時間載り放題を持っていることが多いです。だから運賃の上での損失は無し。72時間で15ユーロですから、わりとお勧めです。地下鉄、S-バーン、トラム、バスが使えますので、たいていこれで何でも行けます。

 さて深夜。それでもオペラを見るよりは比較的早く部屋へ戻り、事前に購入してあったパンで夕食(<かしこい?)
 私はどうしてもジルベスターの雰囲気をちょろりと楽しみたかったので、連れ合いの人ともう一人をホテルに置いて、しばらく広場へ出かけてみました。いやまぁにぎやかなこと。

ジルベスターイベント
↑繁華街、ケルントナー通りのイベントスペース
↓同様に、昼間から人出は多い
ケルントナー3

↓…無事、赤ワインはゲットしました。グリューヴァインの売小屋もあちこちに。皆、仮装?
ジルベスター/ワイン

↓根性でカメラを持って出た、混雑の撮影の1コマ
ジルベスター5
◇ ◇ ◇

音楽のことも少しだけ。

よもやウィーンフィルで再び感動することになろうとは思わなかった、しかも立ち見席で、ジルベスターで。

先般の「こうもり」は本当にまぁ、おさすが、という感じだったのですが、
ムジークフェラインで聴く音は、本当にびっくりするほどで、
リズムセクションの音の抜けや、弦楽器のSul Gの響き、深く、どこかざらりとした音色は
やっぱりどれだけ巧くても他のオケを寄せ付けない魅力にあふれています。

どこがいいのとは言い切れない、だけどウィーンフィルの良さというのが、ある。

全曲が終わって、「美しき青きドナウ」と「ラデツキー行進曲」がアンコールに演奏させるのは、毎度のお約束ですが、ウィーン子やオペラ好きも多い立ち見席、ドナウが始まった途端、あちこちからハミングが聴こえてきたのには、ちょっと感動。ポルカやなんかの時は、自然に体が揺れてきて、皆が楽しんでいる雰囲気があります。
皆が少しずつ、今よりももう少し幸せになれますように。
音楽には力があるから、人と人が少し寄り添えれば、素敵なのでしょう。

しかし、やはり“ウィーンフィルの音”は特別だ。
やっぱり、“ここで”聴かないといけない音というものがあり
それは、護られないといけないものなのだと思った次第。

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